夏だ!イベントだ!でも、熱中症にはご用心

2012/03/30 掲載

夏だ!イベントだ!!・・・でも熱中症にはご用心!

私にとって夏といえば、夏フェスです!ロックフェスです! 普段、日中の屋外での活動を好まない私も、このときばかりは日焼け止めを塗りたくって炎天下の屋外に出て行きます。 気分があがります!跳ねます!でも、(必須ではないですが!)お酒を片手にまったり~と聴くのも、大好きです♪夏フェス以外にも、 夏は色んなイベントがありますね。花火、お祭り、BBQ、プール、海・・・私は「夏」という言葉だけで、なんとなく楽しい気がしてしまいます。

ただ、やっぱり気をつけたいのは体調だと思います。楽しいイベントも、ケガや体調不良で楽しめなかったらもったいない! 悲しい!ということで、夏によく話題になる「熱中症」についてです。

夏と冬、環境温度は大分違います。赤道直下で生きているヒトも、1年のほとんどが雪のある地域で生きているヒトもいます。 人類は温度だけに注目しても色々な環境のなか生きています。なので、ヒトの生体反応がある温度範囲でのみはたらくことからも、体温を保つことは重要なことです。

どうして熱中症になるの?

体の中でも特に重要な部分は、臓器や脳といった生きるうえで重要な器官がある部位で、この部分の温度は核心温度といいます。 この核心温度は、外気温や体内の熱産生による温度変化を感知して、熱産生と放熱のバランスをとることにより維持しています。 熱産生の具体的な方法としては、基礎代謝やふるえを含む筋運動、また内分泌系による代謝の促進、 寒冷時に自律神経系のはたらきにより血管を収縮させ放熱を抑えることなどです。一方、放熱の具体的な方法は、 放射・伝導、発汗時の汗の蒸発により気化熱が奪われること、交感神経活動低下で皮膚血管拡張が生じることにより皮膚からの熱放熱などがあげられます。

普段は、このようにうまく調節されている体温ですが、夏の炎天下に筋活動を行うなど熱産生に対して、 放熱が追いつかなくなると体内に余計な熱がこもります。このように、暑熱環境で体内に余計な熱がこもることで生じる障害の総称が熱中症と呼ばれます。 汗をかくことで水分・塩分が失われ体内のイオンバランスが崩れることも関係します。気温のほか、 湿度が高いこと、風が弱いこと、日差しが強いことなど熱産生と放熱のバランスが崩れやすい状況が熱中症を引き起こします。

さて、冒頭にしました私の夏フェスについての語りですが、炎天下・アルコール摂取・暑さに慣れないのにちょっとがんばってしまう・・・、 いけないですね。熱中症対策には、できるだけ日陰に入り(涼しい環境)、こまめに水分補給し(塩分も一緒に!)、 アルコールやカフェインを避け(脱水しないようにする)、無理をしないことなどがあげられます。 これからの夏のイベント、熱中症対策以外にも紫外線対策など体調には十分気をつけて、楽しくお過ごし下さい~♪

(参考資料:佐藤、佐伯編、「人体の構造と機能」、2002、医師薬出版環境省ホームページ)

 

※本コラムに記載されている情報は掲載日時点のものです。このため、時間の経過あるいは後発的なさまざまな事象によって、内容が予告なしに変更される可能性があります。あらかじめご了承ください。