SNSで話題!「せいろ蒸し」が忙しい現代人に愛される理由と栄養の秘訣

2026/03/10 掲載

せいろ蒸し

料理系のSNSで、最近よく見かける人気の「せいろ蒸し」

「簡単・ヘルシー・おいしい」と三拍子そろった万能な調理法ですが、なぜこれほどまでにからだに良く、おいしいと言われるのでしょうか?

今回は、食べることが大好きな管理栄養士が、せいろ蒸しの魅力と栄養を最大限に引き出すコツをお伝えします。

そもそも「せいろ蒸し」とは?

せいろ蒸し

せいろ蒸しとは、木や竹で作られた「せいろ(蒸籠)」に食材を並べ、下の鍋から上がる蒸気で加熱する調理法です。

最大の魅力は、その圧倒的な手軽さ。

せいろを水で濡らし、葉野菜やクッキングシートを敷いて具材を詰め、沸騰した鍋に乗せて待つだけ! 味付けはポン酢や好みのタレを添えれば完成です。
「残業でヘトヘト…」という夜でも、火にかけるだけで立派な一品が仕上がります。

また、おかずだけでなく、パンやご飯などの主食の温め直しにもおすすめです。蒸気で加熱するためパンはしっとり、冷えたごはんもふっくらに仕上がります。万能に使えるため、筆者の友人には、電子レンジ代わりにせいろを愛用している人もいます。

管理栄養士が教える、せいろ蒸しの「おいしさ」と「栄養」の秘密

なぜ、せいろで蒸すと美味しく、ヘルシーと言われているのでしょうか。そこには、蒸気調理ならではのメリットがあります。

・「目」でおいしい、崩れない美しさ
グツグツと沸騰したお湯の中に入れる「茹で」やフライパンで火を通す「焼き」とは違い、食材が動かないため煮崩れや焦げがありません。野菜の色も抜けにくく鮮やかに仕上がるため、視覚からも満足感を得られます。
・栄養を逃さず、旨みを凝縮
ビタミンは加熱によって減少しやすいのですが、ゆで料理に比べ、蒸し料理は栄養の減少を抑えることができます。例えば、ほくほく食感のかぼちゃに含まれるβカロテン(ビタミンAの一種)は、茹でると51%の残存率ですが、蒸すと80%も維持できるというデータがあります。水にさらさないので、水に溶けやすい水溶性ビタミン(ビタミンB、ビタミンC等)の流出も抑えることができます。
・研究でも明らかになった「食感」と「甘味」
ゆで野菜に比べて、蒸し料理の方が野菜の食感が保たれることが研究で明らかになっています。適度な食感が残ることで、食べ応えや満足感が増すだけでなく、食感がよいことで野菜本来の甘みをより強く感じることも、研究で示されています。

栄養バランスを整える食材選びのコツ

そんな、ヘルシーなせいろ蒸し。

「彩りもよいし野菜を蒸せばOK」と思われがちですが、管理栄養士として意識してほしいのが食材の組み合わせです。1食で栄養を満遍なく摂るために、以下の3要素を意識して詰めましょう。

せいろ蒸し

栄養の種類 食材例 ポイント
たんぱく質 肉、魚、ココットに入れた卵 体を作る基になります。 蒸すことでふっくら食感に!
ビタミン・ミネラル ブロッコリー、にんじん、かぼちゃ等の野菜 緑黄色野菜は彩りアップに。野菜の甘味も引き出されます。
食物繊維 さつまいも、きのこ、海藻 男女問わず、日本人に不足しがちな栄養素。 便秘解消にも◎

【ワンポイントアドバイス】
せいろ蒸しはノンオイルでヘルシーですが、実は適度な油分を摂ることも大切です。野菜に含まれるビタミンA・D・E・Kなどは、油と一緒に食べると吸収力がアップします! タレに油がない場合は、ごま油やオリーブオイルを数滴加えたり、ナッツ類を添えたりしてみましょう。

筆者イチオシの具材はさつまいも!

数ある食材の中でも、私が特におすすめしたいのがさつまいもです。

蒸し料理は味がさっぱりしがちですが、さつまいもの濃厚な甘みとホクホク感があることで、一気に食べ応えが出て満足感が生まれます。蓋を開けた瞬間に広がる湯気と、蒸し上がった鮮やかな黄色は目にもおいしいごちそうです。

せいろ蒸し

そして、栄養面でも非常に魅力的! さつまいもには、現代の日本人に不足しがちな食物繊維がたっぷり含まれています。さらに注目したいのが、美肌や免疫力アップに欠かせないビタミンCです。
通常、ビタミンCは熱に弱く、加熱すると壊れてしまうのが弱点です。しかし、さつまいもの場合は、豊富に含まれている炭水化物にビタミンCが守られているので、加熱による減少が抑えられるという嬉しい特徴があります。

不足しがちな栄養を補いながら、おいしく食べられる食材です。ぜひせいろ蒸しに加えてみてくださいね。

【さつまいも調理のワンポイントアドバイス】
蒸す水が常温の時からせいろに入れ、じっくり蒸すとより甘味が増します!
さつまいもの甘さを感じさせる「マルトース」ができる適温は60~65℃です。ゆっくり温度をあげることで、より甘さが引き立ちます。

忙しい時こそせいろの出番!

「忙しくてカップラーメンで済ませがち…」
そんな時こそ、せいろの出番です。湯気とともに立ち上がる木の香りと食材の甘みは、心もお腹も優しく満たしてくれます。

手軽でおいしい「せいろ生活」で、心身ともに健やかな毎日を送りませんか?

※本コラムに記載されている情報は掲載日時点のものです。このため、時間の経過あるいは後発的なさまざまな事象によって、内容が予告なしに変更される可能性があります。あらかじめご了承ください。