その疲れ、実は「鉄不足」かも? 今日からできる貧血対策
2026/04/14 掲載

「朝起きるのがつらい…」
「階段で息が切れる」
こんな不調を、「忙しいから」「年のせい」と片付けていませんか?
実はそれ、鉄不足のサインかもしれません。特に女性に多いとされていますが、食生活や生活習慣によっては誰にでも起こる可能性があります。
今回は、貧血のサインや原因、食事で無理なく鉄分を補うコツについて紹介します。
【セルフチェック】こんなサイン、ありませんか?
以下に当てはまるものはありますか?
- □ 最近なんとなく疲れやすい
- □ 階段や坂で息切れしやすくなった
- □ 顔色が悪いと言われることがある
- □ めまいや立ちくらみがある
- □ 動悸を感じることがある
- □ 爪が割れやすい、反り返っている
- □ 氷を無性に食べたくなることがある
気になる症状がある場合、鉄不足による貧血が関係している可能性があります。
貧血とは
貧血とは、血液中のヘモグロビン(赤血球に含まれる酸素を運ぶ成分)が少なくなり、体に十分な酸素を運びにくくなった状態です。
貧血の原因にはいろいろありますが、鉄不足が原因で起こる「鉄欠乏性貧血」が多いとされています。

こんな人が貧血になりやすい
鉄不足は誰にでも起こる可能性がありますが、特に次のような人は注意が必要です。

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鉄の必要量が増える人:
月経のある女性、妊娠・授乳中、成長期の人 -
鉄の摂取量が少ない人:
肉や魚をあまり食べない、ダイエット中の人 -
鉄が失われやすい人:
高齢者、持久系スポーツをする人、消化管の病気がある人
貧血の原因は年代によって傾向が異なります。若い世代では食生活の偏りや、女性の場合は月経が主な原因として関係していることが多い一方、高齢者では慢性疾患や消化管の病気などが背景にある場合もあります。
「これくらい大丈夫」と放置していませんか?
貧血は、慢性的な疲れや集中力の低下など、さまざまな不調につながり、日常生活に支障をきたすことがあります。一方で、ゆっくり進行すると体が酸素不足の状態に順応し、自身では気づきにくいこともあります。
「単なる疲れ」と自己判断して放置せず、早めに医療機関を受診することが大切です。 特に月経量が多い女性の場合は、婦人科系の疾患が関係していることもあるため、必要に応じて婦人科での相談も検討してみるとよいでしょう。
医療機関では、血液検査などで貧血の有無や原因を調べ、必要に応じて鉄剤の内服などの治療や生活・食事の改善を行います。日常生活では、特に食事の見直しが予防や改善につながることも多くあります。
貧血対策、まずは食事の見直しを
ここからは、今日からできる食事の工夫を紹介します。
貧血を予防・改善するには、栄養バランスのよい食事を基本に、鉄分や血液を作る際に必要な栄養素を意識して摂ることが大切です。
- ① 鉄分の多い食品を摂る
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食べ物に含まれる鉄分には、吸収率の高い「ヘム鉄」と、吸収率の低い「非ヘム鉄」があります。それぞれ特徴があるため、バランスよく組み合わせて摂るのがコツです。

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ヘム鉄
主に肉や魚など動物性食品に含まれる。
レバー、赤身肉、かつお、まぐろ など -
非ヘム鉄
野菜や豆類など植物性食品に含まれる。ヘム鉄と比べ吸収率が低いため、ビタミンCと一緒に摂ることで吸収されやすくなる。
ほうれん草、小松菜、大豆、ひじき など
【ポイント①】
ビタミンCと一緒に摂ると吸収率アップ!
・ レモンなど柑橘の果汁をかける。
・ 食事の中で果物を一緒に摂る。
・ ピーマン、ブロッコリーなどビタミンCの多い野菜を組み合わせる。【ポイント②】
コーヒーやお茶に含まれるタンニンが鉄の吸収を妨げる
食後時間をあけて飲む、タンニンが比較的少ないほうじ茶や水を飲むなどがおすすめ。 -
ヘム鉄
- ② たんぱく質を摂る
- ヘモグロビンは鉄を含むたんぱく質でできているため、肉・魚・卵・大豆製品などのたんぱく質もしっかり摂ることが大切です。
- ③葉酸・ビタミンB12なども摂る
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赤血球をつくるために必要な葉酸やビタミンB12などの栄養素も、あわせて摂ることが大切です。魚介類や緑黄色野菜、豆類などを組み合わせて摂りましょう。これらは鉄分を多く含む食材と重なるものも多くあり、食事のバランスを意識することで自然に摂ることができます。

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葉酸
小松菜、ほうれん草、ブロッコリー、枝豆、納豆、海藻 など -
ビタミンB12
しじみ、あさり、牡蠣、レバー、さんま、さば など
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葉酸
鉄分を摂るちょっとしたコツ
忙しいときでも、食材の選び方や調理の工夫で鉄分を補給しやすくなります。毎日の食事に取り入れやすいポイントを紹介します。
- ●「赤い食材」を選ぶ
- お肉なら脂身の多い部位より赤身、魚ならマグロやカツオなどを選ぶと、鉄を摂りやすくなります。
- ● 青菜を上手に活用
- 小松菜やほうれん草などの青菜は鉄を含む野菜です。炒め物やおひたしなどに取り入れると、手軽に鉄を補うことができます。特に小松菜は下ゆでが必要ないため手軽に使いやすくおすすめです。
- ● 鉄製の調理器具を使う
- 鉄製のフライパンなどを使うと、調理中に微量の鉄が溶け出し、手軽に鉄分が摂取できます。
不調が続くときは医師に相談を

貧血は身近な体の不調のひとつですが、日頃の食事で鉄を含む食品を意識して摂ることや、栄養バランスのよい食事を心がけることが予防につながります。
一方で、貧血に気づかないまま過ごしている人や、気になっていても受診していない人も少なくありません。検査で貧血が見つかり、食事の見直しや治療を行うことで、体が軽くなったように感じるほど症状が改善することもあります。
疲れやすさやめまいなどの気になる症状が続くときには、一度医療機関で相談してみることをおすすめします。

