子育てと仕事 上手にバランスを保つためのコツ
2025/12/09 掲載

あなたはいま、子育てをしていますか?
筆者である私も、昨年1年間の育児休暇を経て仕事に復帰した、まだまだ新米のワーママ(ワーキングママ)です。復帰直後は子育てをしながら働くことの過酷さに心が折れそうになったのを、いまでもよく覚えています。
ワーママの現実

朝家事をして昼間は仕事をして、仕事が終わっても夜はお迎え後の第2ラウンドが始まる…と、子育て中のみなさんの日々は朝起きてから寝るまで休む間もないものではないでしょうか。体力的な負担や時間の制約に加え、子どもの病気等で仕事を休まなければいけなかったりする肩身の狭さ、プライベートな自分の時間がないなどの精神的なストレス、そして子どもに十分に向き合えていないのではといった罪悪感など、きっとここではあげきれないほどの葛藤がありますよね。
第16回出生動向基本調査(結婚と出産に関する全国調査)によると、第1子出産を機に退職している女性は約3割にのぼります。※1
ママが自身のキャリアも諦めず長く仕事を続けるためには、子育てと仕事のバランスをとることが重要です。
ママを助ける5つの工夫と考え方
私も子どもを育てながら働くこの状況に、八方ふさがり、終わりのない真っ暗なトンネル、と感じた時期もありました。でも、少しだけ視点を変えてすべて自分でやることや完璧を目指すのではなく、頼れるものに頼ることで、少しの余裕がうまれましたので、その一部をご紹介します。
- ① 宅配サービスや冷凍食品を活用しよう
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食材宅配サービスやネットスーパーを利用したことはありますか?
注文後すぐに届く即日配送サービス(※地域による)から、一度商品を登録すると都度注文をしなくても毎週定期的に登録商品を配達してくれるサービスまで、最近は様々なものがあります。特に、定期配送サービスは「買い物に行き忘れて冷蔵庫の中がなにもない!」なんて時に本当に助かります。また、冷凍野菜を積極的に使うのもおすすめ。皮むきや下茹でなどの処理がされていて、調理の時短・効率アップに役立ちます。生産過程の処理方法から安全性が高く、栄養価が損なわれにくい点も大きなメリットです。
- ② 時短家電を積極的に取り入れよう
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日々の生活で大きな負担になっているもののひとつは、家事だと思います。パートナーに協力してもらうことも重要ですが、どうしてもワンオペ育児で難しい方も多いですよね。
そこでおすすめしたいのが便利な家電です。時短家電として自動調理鍋や自動食器洗い乾燥機、お掃除ロボットや全自動洗濯機は便利とよく耳にしますが、気軽に導入できておすすめなのがスマートスピーカー・リモコンやスマートキーです。電気やエアコン、テレビ等のON・OFFや玄関の鍵の施錠・開錠などを、両手がふさがっていても自在にオペレーション可能となります。遠隔操作も可能なため外出先でもエアコンを入れておくことなどができ、日々の小さなストレスが解消されます。
このすべてではありませんが、筆者も便利家電を少しずつ生活に取り入れており、いまや生活になくてはならない相棒たちです。
- ③ 第三者の力を借りる
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思い切って、第三者に家事などを頼んでしまうのもひとつです。家事代行サービスでプロにお掃除を頼むことで家がきれいになると、心に余裕が生まれます。また、もうひとつおすすめなのがファミリーサポートです。事前登録は必要ですが、自治体が運営するサポートのため比較的安価に利用でき、子どもの習い事や学童の送り迎えなどがお願いできますので、退勤時間のプレッシャーに急かされることなく仕事ができます(利用内容は地域による)。
これ以外にも、ベビーシッターの補助を受けられるといった福利厚生のある会社もあるのではないでしょうか。
- ④ 柔軟な働き方の導入や、職場の制度を利用する
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働くママの離職は単なる家庭内だけの問題ではなく、企業にとっても大きな損失になります。特に女性の活躍を推進する現代では、育児支援体制等の整備は、採用・人材定着・企業ブランドなどにもつながるため、取り組む企業も増えてきています。
厚生労働省の育児や介護のための制度も令和7年4月から改定されていますので、職場で利用できる制度がないか、確認してみましょう。
参考:育児・介護休業法 改正ポイントのご案内(厚生労働省)また、2022年10月には、男性の育児休業取得を促進するため、育児・介護休業法の改定がありました。産後8週間以内に4週間(28日)を限度として2回に分けて取得可能な「産後パパ育休(出生時育児休業)」の新設に加えて、従来の育児休業の分割取得の導入など、柔軟な育児休業の取得が可能となりましたので、パートナーと協力してママが働く環境を整えるのも選択肢のひとつです。
参考:産後パパ育休(厚生労働省) - ⑤ 自分の優先度を下げない
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最後にお伝えしたいのは、自分の優先順位を下げないことです。
子どもを優先して自分を後回しにしまうことが多い日々ですが、ほんの些細なことから特別なご褒美まで、自分を喜ばせてあげてください。例えば毎日の入浴後の保湿は子どもより先に自分からする、子どもが食べられるものではなく自分だけのための特別なスイーツをご褒美に買う、パートナーに夜の寝かしつけをお願いして観たかった映画のレイトショーに行く、友人と飲みに行く、などです。
「子どもがかわいそう」と思う方もいるかもしれません。でも大丈夫です。自分を大切にしてあげることが、結果的に子どもの幸せにつながります。
ママの幸せが家族の幸せ
仕事も家庭も、どちらも大切にしたい。がんばり屋のママたちだからこそ、このふたつの両立に悩むのだと思います。
完璧を目指して疲弊するよりも、妥協する自分を許し、大切にしてあげましょう。
ママの笑顔が、ひいては家族みんなが笑顔で過ごせることが愛するわが子にとっての一番の幸せなのではないでしょうか。
がんばりすぎず、肩の力を抜いてみましょう! ママの明日が笑顔でありますように。
【参考文献】
※1 <国立社会保障・人口問題研究所>
第16回出生動向基本調査(結婚と出産に関する全国調査)
「結果の概要」(2022年9月9日公表)
https://www.ipss.go.jp/ps-doukou/j/doukou16/JNFS16gaiyo.pdf

