「腰痛もち」とあきらめない!簡単にできる腰痛予防

2025/05/13 掲載

「腰痛もち」とあきらめない!簡単にできる腰痛予防

抜けきれない慢性的腰痛はなぜ起こる?

腰痛の原因は、さまざまで病気や外傷(ケガ)によって、椎間板、椎間関節をはじめ、筋肉や筋膜、靭帯、血管などが傷害されて腰に痛みが生じます。特に安静にしていても痛みが軽くならない、しだいに悪化する、発熱している、下肢がしびれたり力が入らない、尿漏れがするなどの症状がある場合は、放置せずすみやかに整形外科を受診されることをお勧めします。

しかし、多くの腰痛は、検査などをしても、腰痛の原因となる病気や外傷(ケガ)がわからない(診断ができない)ものがあります。慢性的な腰痛の原因となる身体的な変化も様々ですが、主な原因は3つになります。また、ストレスでも腰痛になることがありますので、ストレスの解消を心がけましょう。

「腰痛もち」とあきらめない!簡単にできる腰痛予防

慢性腰痛の主な原因を改善する

慢性腰痛の主な原因を改善する方法をご紹介します。

【①髄核の位置のずれを改善する】
日常生活や体格などによって、髄核の位置がずれやすいほうがあります。腰痛を改善するためには、自分の髄核の位置がどちらにずれやすいのかを知り、それを元の位置に戻すための体操を行いましょう。髄核を適正な位置に戻すことで腰痛が改善されます。

★慢性腰痛のタイプはどちらのタイプ?★

簡単チェック!
あなたは、前かがみ腰を反る、どちらのほうが腰痛がありますか?

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タイプ 前屈腰痛タイプ
前かがみになる(腰を曲げる)と痛い
反り腰タイプ
腰を反る(腰を伸ばす)と痛い
腰痛になりやすいライフスタイル ・デスクワーク
・重い荷物を持つ仕事
・家事が中心
・産後、育児中
・立ち仕事
・ハイヒールを履く機会が多い
・肥満気味
髄核のずれ 前屈腰痛(髄核が後ろにずれる)
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反腰腰痛(髄核が前にずれる)
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おすすめの体操
※体操後10秒以上痛みや違和感がある場合は中止してください。
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①腰に手を当てて、ゆっくり上体を反らす(いた気持ちいいと感じるところまで)
②息を吐きながら3秒キープする
③ゆっくりもとに戻る
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①ゆっくり背中を丸める(無理なくかがめるところまで曲げる)
②息を吐きながら3~5秒キープする
③1~2回繰り返す

体操は、速攻性はありません。1カ月くらい実施し、徐々に効果を実感しましょう。

【②筋肉のコリを改善する】
長い時間同じ姿勢をしていませんか? 筋肉が疲労し、血流が悪くなります。同じ姿勢を続けないようにし、適度な休息を心がけましょう。
また、血行を改善するためストレッチや入浴やマッサージ、十分に睡眠をとることなども効果的です。

【③筋力低下を改善する】
運動不足により、筋力が低下したり柔軟性が低下したりすると姿勢が悪くなり腰への負担が増えます。腹筋や背筋は、からだを支えるための「筋肉でできたコルセット」です。しっかりとからだを支えるためにも、適度な運動が大切です。

日常生活で工夫する

日常生活で留意することで、腰痛を予防したり、痛みを和らげることができます。その方法についてご紹介します。

①腰に負担をかけない姿勢で荷物をもつ
腰に負担をかけないように、荷物はなるべくからだに近づけて持ちましょう。

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②寒冷の環境は留意する
低温や寒冷の環境では、筋肉や人体の動きが悪くなり、力が出しにくくなるため、血流も悪くなり、疲労しやすくなります。暖房を設置したり、防寒着を着用しましょう。

③腰痛があるときは温めるほうがよい? 冷やすほうがよい?
腰痛を温めるべきか冷やすべきかは、腰痛の種類や症状によって異なります。一般的には、慢性的な腰痛の場合は温め、急性で炎症がある場合は冷やすことが推奨されます。
例えば、重たい荷物を持ち上げた際に急に腰が痛くなった場合や、ゴルフなどの運動中に腰を痛めた場合には、冷やす方が効果的です。一方で、特に理由のない慢性的な腰痛には、温めることが適しています。ただし、慢性腰痛であっても明らかに炎症が見られる場合には、炎症が落ち着くまで冷やすようにしましょう。

腰痛もちとあきらめないで

前述のように、腰痛には多様な要因が関与しています。
「腰痛もちだから」と、痛みがあっても我慢している方が多くいます。今回は、簡単にできる腰痛の予防法や重症化を防ぐ方法をご紹介しました。あきらめず、できることから少しずつ日常生活に取り入れてみましょう。

※本コラムに記載されている情報は掲載日時点のものです。このため、時間の経過あるいは後発的なさまざまな事象によって、内容が予告なしに変更される可能性があります。あらかじめご了承ください。