筋肉からアンチエイジング! 筋トレで若々しいからだを維持しよう
2020/12/08 掲載
筋肉は自然に減ってしまう
人間のからだは、骨、水分、脂肪など多くの組織によって構成されています。中でも「起きる」「立つ」「歩く」などのからだを動かす上で必要不可欠なもの、それが筋肉です。
残念なことに、筋肉量は年齢を重ねるごとに自然と減少します。この自然現象を食い止めるためには減少する前から始める筋トレが大切です。
筋トレには、嬉しい効果がたくさんあるので、ぜひ皆さんに知っていただきたいと思います。
筋トレの嬉しい効果
1.筋トレで分泌される若返りホルモン
成長ホルモンは子どもの成長に必要なホルモンというイメージが強いですが、実は「若返りホルモン」と呼ばれることもあり、骨や筋肉を強くするほか、脂肪分解、毛髪の発育、肌表面の再生を活発にするなどの効果が期待できます。
成長ホルモンは一生涯分泌されるものではありますが、残念ながら思春期以降は年齢を重ねるとともに量が減り、30~40代では思春期の約50%まで減少してしまいます。これがエイジングの要因のひとつかもしれませんね。
しかし、あることを行うと分泌の活性化が可能なのです。それが筋トレです! 特にダンベルやスポーツジムにあるマシンを使った強度の高い筋トレがおすすめです。
2.美しい姿勢を保つ
人間の姿勢は「抗重力筋」という、重力に逆らってからだを動かしたり、姿勢を保つ筋肉により保たれます。この筋肉はお腹や背中、それからお尻、太もも、ふくらはぎにあり、これらがバランスよく働くことで美しい姿勢を保ちます。
猫背になったり、ひざが曲がったり…こういった姿勢はどこか一カ所でも抗重力筋を使わず、バランスが崩れた状態で姿勢を保ってしまうことにより起こります。
姿勢が悪いと実際の年齢よりも年を取って見えますよね。バランスよく抗重力筋を使うことで美しい姿勢を保つことが若々しさを保つためにも重要です。
3.その他の効果
筋トレを行うことで筋肉量が増えると、効率よくエネルギーを消費することができます。
効率よくエネルギーを消費すると脂肪を燃焼しやすくなりますので、筋肉量のアップはダイエットにも効果的であるということが言えるでしょう。
体組成計では筋肉量や基礎代謝量の計測も可能ですので、お持ちの方はさっそくチェックしてみましょう!
効果的な筋トレ方法
強度の高い筋トレは成長ホルモンの分泌を活性化するとお伝えしましたね。「強度の高い筋トレなんて無理」と思われる方も少なくないと思いますが、ご安心ください。
実はちょっとしたコツをつかむことで、簡単な運動でも強度の高い筋トレと同等の効果が得られるのです。
ここでは、全身の中でも多くの割合を占める脚の筋肉を使った筋トレをご紹介します。
●椅子を利用したスクワット
使う筋肉:お尻、太ももの大きな筋肉(椅子の立ち座りなどで使う)
方法:息を止めずに、3~5秒かけて立ち、3~5秒かけて座る。
注意点:つま先は正面を向ける(内股・外股にしない)、ひざがつま先より前に出ない、ひざがつま先より内側に入らない。
●つま先立ち
使う筋肉:ふくらはぎの筋肉
方法:3~5秒かけてかかとを上げ、3~5秒かけて下ろす。
注意点:親指のつけ根にしっかり体重を乗せる。
どの動きもゆっくり行い、運動の最後で力を抜き切らずに1秒止めてみましょう。こうすることで、筋肉に適切な刺激や負荷が加わり、成長ホルモン分泌の活性化や、筋肉増強に効果的なトレーニングを行うことができます。
また、抗重力筋はいい姿勢を意識するだけでも働きますので、下腹部とお尻の穴をきゅっと引き締めて、抗重力筋から美しい姿勢をキープしましょう。
※痛みや持病のある方は、医師と相談の上行うようにしてください。
いまから始める筋トレが将来にも役立つ
筋トレの効果としてアンチエイジングについてお話ししましたが、実は将来の介護予防にも役立ちます。
「フレイル」という言葉を聞いたことがありますか? 「フレイル」とは、健常な状態から要介護状態(日常生活でサポートが必要な状態)に移行するまでの中間的な段階を指し、この段階へ移行する主な要因の一つが、加齢による筋肉量の低下です。
「要介護状態」と聞くとまだまだ先の話のように感じますが、実は筋肉量の減少は20代から始まっています。
お子さんをお持ちのお父さん、お母さん、お子さんの運動会で「思っていたよりからだが動かなかった」「張り切りすぎて筋肉痛になった」などの経験はありませんか?
筋トレからアンチエイジングを行うことは、結果的に将来の介護予防にも繋がります!
ぜひトライしてみてくださいね。