肌の乾燥を防いで美肌を保つには?
2020/11/10 掲載
肌の乾燥はなぜおこる?
私たちのからだの最も外側にある肌の構造を知っていますか?
肌は、セラミド(角質細胞間脂質)と角層細胞が層をつくり、肌表面の皮脂膜の保湿効果によって体内から水分が外に出ていくことや、外からの病原体、異物の侵入から私たちのからだを守ってくれています。
ところが、間違ったスキンケアや生活習慣によって、角層が傷ついたり、栄養不足で肌の補修(ターンオーバー)がうまくいかなくなることで、肌は乾燥していきます。
今回は、そんな肌の乾燥を防ぐ「栄養」についてお伝えしたいと思います。
美肌に役立つ栄養素
一般的に美肌に役立つとされている栄養素は様々ありますが、関連が深いと言われるビタミンA、B、C、Eとセラミド成分となる必須脂肪酸について、どんな食べ方が効果的かを見ていきましょう。
ビタミンA
肌荒れや皮膚病を防ぐ栄養素。
脂溶性ビタミンといい、あぶらと一緒に摂ることで吸収率がアップします。
ビタミンAを多く含む食品は、うなぎ、レバーなど。
緑黄色野菜に多く含まれるβ-カロテンやリコピンなどは、体内でビタミンAになる他、高い抗酸化作用も期待できます。
特にビタミンAを充分摂取している女性の肌の角層は、水分量が保たれている人が多いこといわれており、うるおいを保つのに役立つことがわかります。
ビタミンB群
(ビタミンB1、B2、B6、B12、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビオチン)
新陳代謝を活発にするビタミン。
肌が乾燥することで起きる炎症を抑えます。
ビタミンB群を多く含む食材は、豚肉、レバー、卵、大豆、納豆など。
特に、ビタミンB群は肌の保湿機能との関連が強いといわれています。
ビタミンC
抗酸化作用が強く、肌の再生をうながすコラーゲンの生成に必要な栄養素として知られています。
ビタミンCを多く含む食品としては、果物(かんきつ類、いちご、キウイ)の他、芋類にも多く含まれています。
芋類のビタミンCは熱に比較的強いので、レンジ蒸しなどの調理をしても損なわれません。
ビタミンE
抗酸化作用が高く、「若さを保つビタミン」ともいわれています。
ビタミンA同様、油と一緒に摂ることで吸収率がアップする脂溶性ビタミンです。
かぼちゃや胚芽、ナッツ類、レバーなどに多く含まれます。
パンプキンサラダにくるみやナッツをトッピングするといいですね。比較的高カロリーの食材が多いので摂り過ぎには注意が必要です。
必須脂肪酸
脂肪の摂り過ぎはにきびなどの肌トラブルの元となりますが、必須脂肪酸の中でも、n-3系脂肪酸が十分摂れている程、角層のバリア機能が良い状態に保たれるといわれています。
n-3系脂肪酸を多く含む食品は、サバやいわしなどの青魚、亜麻仁油、くるみなどです。
酸化しやすい特徴があるので、なるべく加熱し過ぎないようにしましょう。
他にもあります!肌に影響を与える要素
肌と食習慣との関係を調べていると、毎日楽しい気分で過ごす事も角層機能に良い影響を及ぼすということも分かりました。
美肌に良いとされる栄養素がたっぷり摂れる食事に気をつけるだけでなく、食事をおいしく楽しむことも美肌効果につながりそうです。
まずは、おいしいお料理を楽しむ。そして、少しずつ肌に良い栄養素を取り入れていく。
そのような気持ちでいると、栄養素を完璧にそろえようと意気込むよりも長く続けられるかもしれません。
ぜひ、ご自身に合った方法で、肌の乾燥を防いで美肌を保ってください。