消費カロリーはハーフマラソン以上?!身も心もスッキリお掃除ダイエット

2016/12/06 掲載

部屋が汚れている人は、だらしがなく不健康な生活の人が多い…という印象がありますが、みなさんはどのくらいの頻度で、どのくらいの時間をかけて掃除をしていますか?

 

ある意識調査によると、年末の大掃除にかかる時間は平均で7.5時間。男女別にみると、男性が6.7時間、女性が9.1時間と女性がより時間をかけて行っているそうです。※1

大掃除の負担を減らすためにも、日頃からこまめに掃除をしておくことで、良いことがたくさんありそうです。

 

今回は「掃除」に注目し、その効果について色々な角度から分析してみたいと思います。

 

掃除の消費カロリー

日常的に行う掃除や年に1度の大掃除の時にしか行わない掃除、その消費カロリーは体重や時間によって違います。

 

今回はわかりやすく100kcalを消費するために、かかる時間を体重別に出してみました。※2

「メッツ」とは、座って安静にしているときの何倍エネルギーを消費するかを示したものです。

2.3メッツ 2.3メッツ
・洗濯物の片付け
・家具のほこり取り
・買い物
・6.8kg未満の子どもを
 抱っこして移動
・動物の世話 など…
ストレッチ

体重 時間
50kg 50分
60kg 41分
70kg 35分
80kg 31分

2.5メッツ 2.5メッツ
・屋内の掃除
・食科品の片付け
・子どもの世話 など…
ヨガ

体重 時間
50kg 46分
60kg 38分
70kg 33分
80kg 29分

2.5メッツ3.3メッツカーペット、
 フロア拭き
・掃除機をかける
・調理、皿洗いなど

  台所での活動
・シーツ交換 など…

スポーツ観戦

体重 時間
50kg 35分
60kg 29分
70kg 25分
80kg 22分

2.5メッツ 3.5メッツ
風呂掃除
・モップがけ
・洗車
・車庫掃除
・窓掃除
・子どもとからだを
動かして遊ぶ など…
軽い筋トレ
散歩

体重 時間
50kg 33分
60kg 27分
70kg 23分
80kg 20分

4.5メッツ 4.5メッツ
床磨き
・家の修繕
・カーペットを敷く、
  片付ける
・ペイントする など…
速歩
水中歩行

体重 時間
50kg 25分
60kg 21分
70kg 18分
80kg 16分

4.5メッツ 8.3メッツ
荷物を
上の階へ運ぶ
・木の伐採 など…
ランニング
水泳、ラグビー

体重 時間
50kg 14分
60kg 11分
70kg 10分
80kg 9分

例えば、体重60kgの人が以下の内容で1日7.5時間(450分)の大掃除をしたら、どのくらいの消費カロリーになるでしょうか?

家具のほこり取り(41分) 100kcal消費
屋内の掃除(76分) 200kcal消費
掃除機をかける(29分) 100kcal消費
床みがき(42分) 200kcal消費
食料品の片づけ(38分) 100kcal消費
台所掃除(76分) 200kcal消費
窓掃除(54分) 200kcal消費
風呂掃除(54分) 200kcal消費
洗車(42分) 200kcal消費

合計1500kcal消費

 

なんと、これは体重60kgの人がハーフマラソンを完走した時より、約230kcalも多くカロリーを消費したことになります!

これは大掃除の場合の消費カロリーなので、毎日行うというのは難しいかもしれませんが、少しずつの積み重ねが、部屋も体重もスッキリさせてくれそうです。

 

掃除で筋トレ!

掃除機をかける

もしできるようであれば、片手でホースのハンドル部分、片手で本体部分を持って掃除するようにしましょう。かなりの消費カロリーが期待できます。

これができない掃除機や体力的に無理という方は、背筋を伸ばして姿勢よく掃除機をかけてみましょう。ただし、体のどこかに痛みがある方は無理しないようにしてください。

 

ゴミ捨て

ゴミを捨てに行く時はゴミをダンベル代わりにし、肘を曲げたり、少し後方に伸ばすと上腕部のトレーニングになります。

また、お腹を意識して重いゴミを持つことで、腹筋にも効果ありです。

 

窓ふき

窓ふきは、かなり広範囲の筋トレができます!

窓の上部を拭く時は、爪先立ちで、お尻とお腹をキュッと締め下半身をトレーニング。

腕も大きく動かすと、腕のトレーニングにもなります。窓の下部を拭く時は、ぜひスクワットを取り入れてみましょう。また、肩甲骨を背中の中心に引き寄せるように意識をして動かすと肩周辺の筋肉がほぐれ、四十肩の予防にもなります。

 

雑巾がけ

子どもの頃、学校の廊下や教室で競争した雑巾がけ。

家ではあまりやらないという方も多いと思いますが、実はかなりの運動量。

大人になってからやってみると、子どもの頃あんなに軽々とできたのに!と感じるかもしれません。大掃除の時だけでも、しっかり雑巾がけしてみましょう。足腰を強化できます。

ただし、これも体に痛みがある方は無理しないようにしましょう。

 

これだけじゃない?!掃除の効果

掃除はたくさん体を動かして、カロリーを消費するから痩せる…というだけではありません。掃除を終えると達成感を感じませんか?この達成感を感じた時に脳内の「エンドルフィン」という物質が分泌され、さらに幸せを感じることができるそうです。

 

大掃除に向けて「あれもやらなきゃ!」「これもやらなきゃ!」と思うとストレスになってしまうので、ひとつの作業を段階に分けて次々と達成し「ここまでは終わった!」と積み重ねることもおすすめです。※3

日にちを決めて、一気にキレイにするという方法もありますが、この「エンドルフィン」の働きやこまめに動くことを考えると、早めに計画を立てて何日かに分けてやった方が良いようですね。

 

また、キッチンをキレイにしたら、自然と自炊が増えて外食が減った、食材を整理したら、重ね買いが減って出費が減った、食材に限らず、整理整頓をすることで、探し物をする時間も減り、好きなことをする時間が増えた…など、掃除の効果はダイエットや健康だけでなく、経済的・時間的メリットも生んでくれそうです!

 

日々仕事が忙しくて、家に帰って寝るだけという方もいらっしゃると思いますが、やはり家はパワーを充電する場所。

しっかり充電できるように、心地良い空間づくりを目指したいですね!

 

参考文献

※1  株式会社プラネット 年末の大掃除・お掃除シートに関する意識調査

「Fromプラネット」第28号

※2 改定版 身体活動のメッツ表 (独)国立健康・栄養研究所

タニタからだブック 

※3 「どうでもいいことで悩まない技術」 柿木隆介 文饗社

※本コラムに記載されている情報は掲載日時点のものです。このため、時間の経過あるいは後発的なさまざまな事象によって、内容が予告なしに変更される可能性があります。あらかじめご了承ください。