こころの健康 ~メンタルヘルス不調に対するカウンセリングの効果とは?~
2026/07/14 掲載

私は昨年、こころの健康づくりをサポートするためのスキル獲得を目指し、産業カウンセラー養成講座を受講しました。
私は、管理栄養士として長年多くの方の生活の状況をお聞きしながらダイエットや療養のサポートをしてきたことから、ある程度、傾聴について理解していました。しかし、改めてカウンセリングについて学び、目から鱗!と思うこともあったため、今回のコラムではこのテーマを選んでみました。
カウンセリングのカタルシス効果
皆さんは仕事上や家庭での悩みや困りごとによって誰かに話を聞いて欲しいと思ったときどうしていますか? 家族や友人に相談するほかに、AIに相談するという人も最近は多いのではないでしょうか。

一方で、医療機関に相談することは少しハードルが高いと感じる人も多いでしょう。私自身もギリギリまで自分一人で抱えるタイプです。
今回、養成講座の中で、私自身がもっとも強く実感したカウンセリングの効果は「わかってもらえた」「なんだかすっきりした」ということでした。
カウンセリングでは、カウンセラーとクライエント(相談者)の信頼関係が重視されており、カウンセラーには守秘義務もあるため、その場で話したことを口外することはありません。安心できる環境で、思っていることを自分のペースで話すこと、その話した内容について共感し、自分の発した言葉を繰り返してもらうことで、少しずつ自分の考えていることを改めて確認できたり、深く考えたりすることができます。その結果、問題を客観的に捉えることができ、自分自身で解決する方法やこれからどうこの問題に取り組むかなどの考えにつながっていることに気づきました。
カウンセリングには、カタルシス効果という心理作用をもたらす効果があります。この効果とは、悩みや心の中が混乱している状態から、自分の心を表出することで次第に混乱が収まり落ち着きを取り戻し、やがて「スッキリした」「胸のつかえがとれた」といった、傾聴がもたらす気持ちを前向きに切り替える効果のことです。
ただ、聞いてもらう、受け止めてもらうことの効果がこれほどあるとは、と驚きました。
働く人のための相談の場「こころの耳」
今、心に引っかかるものがあって苦しい、混乱しているという状況にある人は、気持ちを聞いてもらえる場所を利用してみるのも良い方法ではないでしょうか。
カウンセラーとクライエント(相談者)という安心が得られる場でカウンセリングの利用をお勧めしますが、どこへ相談すれば良いのでしょうか。そこで、気軽に利用できる相談の場として「こころの耳」を利用してみるのはいかがでしょうか?
「こころの耳」は厚生労働省が運営している「働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト」で、電話、メール、SNSで相談することができます。
「なんとなくもやもやしていて気持ちが整理できない」「考えていることを言葉にするのが苦手」という方は電話相談を、「電話では相手の反応が気になってしまう」「文字でのやりとりの方が伝えやすい」という方はSNSやメールでの相談ができるので、ご自身の状況にあった方法で利用できます。また、このサイトでは、メンタルヘルスに関する情報が多数集められており、動画のセミナーなども視聴可能です。
AIへの相談と医療機関の受診

最近ではAIに気軽に相談するという人も多いと思います。AIでのメンタルヘルス不調の相談は、自分の考えを整理したり、広く情報を収集したりするのには有効ですが、医学的根拠に基づく適切な指導までは難しいのが現状です。メンタルヘルスの不調を感じたら、専門の医療機関の受診を検討しましょう。


