気になるニオイは食生活が原因かも?からだの中からの消臭対策

2013/06/11 掲載

 「もしかして私、臭ってるかも!」と、不安を感じたこと、ありませんか?

人間は生きている以上、さまざまなニオイのモトと付き合って行かなければなりません。

最近では、効果の高い制汗スプレーや汗ふき用シートなどの対策グッズも多く、頼もしい限りではありますが、 体臭の根本的な解決法とは言えません。

 

特に汗や皮脂が臭うのは、食生活の乱れが影響しているケースが多いものです。

今回は、ニオイの原因を正しく知り、からだの中からの対策を行うためのポイントについてお伝えします。

自分の食生活を「ニオイ」という点から見つめ直してみましょう!

体臭をキツくするとされる食生活

体臭の原因となる食事パターンとしては、こんなことが挙げられます。

 

・あぶらのとり過ぎ

・たんぱく質のとり過ぎ

 

また、お酒を飲んだり、にんにくなどニオイの強い野菜やその加工品を食べることも、ニオイの原因になりますね。 

 

あぶらと体臭の関係

食事からの脂質の摂取量が多いと、内臓脂肪・皮下脂肪・血液中の脂質を増えてしまうだけでなく、 皮膚から分泌される皮脂も増えてしまいます。

皮脂が多くなり過ぎると、皮脂が酸化された時のニオイも当然強くなってしまうのです。

皮脂を抑えるためには、食事中の脂質をとり過ぎないようにする必要がありますね。

 

~対策その1~

脂肪の多い肉類やバター・生クリーム、また揚げ物やスナック菓子などは取り過ぎないよう注意しましょう。

 

~対策その2~

ピーマンやかぼちゃに含まれるβ-カロテン、トマトに含まれるリコピンなどの抗酸化物質には、体内での脂質の酸化を抑える作用があります。

抗酸化力の高い食品を意識して食べましょう。

緑黄色野菜・果物・海藻類・きのこ類・ナッツ類


揚げ物や焼き肉などを食べる時には、副菜の野菜料理が主菜の2倍以上にできると理想的です。

 

~対策その3~

ビタミンB2には、脂質の代謝(分解→エネルギーとして利用)を促す作用があります。

ビタミンB2を含む食品を意識して食べましょう。

納豆・卵・レバー類・かれい・さわら・ししゃも・さんまなど

 

たんぱく質と体臭の関係

たんぱく質の摂取量が多過ぎると、腸内環境の悪化を招きやすく、体臭の原因となります。

腸内にはビフィズスや乳酸桿菌などの善玉菌と、大腸菌やウェルシュ菌などの悪玉菌が存在しますが、 たんぱく質は悪玉菌のエサとなり、アンモニアや硫化水素などのニオイの強い有害成分を大量に作り出します。

これらは単に便のニオイをきつくしてしまうだけではなく、水分とともに血液に吸収され、 毛穴から汗や皮脂とともに排泄され、体臭の原因となるのです。

 

~対策その1~

たんぱく質源となる「主菜」は、毎食「手のひら1枚分(厚みは1cm)」程度を目安に食べましょう。

余談ですが、炭水化物抜きの食生活では、善玉菌のエサとなる糖質が不足しがちで、やはり腸内環境の悪化を招く 可能性もありますのでご注意ください。

 

~対策その2~

ビタミンB6には、たんぱく質の代謝(分解→アミノ酸として体内で利用)を促す作用があります。
ビタミンB6を含む食品を意識して食べましょう。

バナナ・酒粕・玄米・胚芽米・まぐろ・かつお・あじ・いわし・さんま・鶏ささみ・鶏むね肉(皮なし)など

※たんぱく質・脂質のダブルで体臭の原因となる脂肪の多い肉類は省いています。

 

アルコールと体臭の関係

アルコールが代謝される過程で作られるアセトアルデヒドが、血液中に増えると、 肺や皮膚から排出されるため、口臭や体臭の原因になります。

 

~対策その1~

お酒の弱い方は少量の飲酒でも体臭が強くなりやすいので、無理は禁物ですね。

お酒に強い方ももちろん、その日のうちにアルコール代謝を終えられるよう、 適量の範囲内(純アルコールで20g以内)で楽しみましょう。

 

~対策その2~

体内でのアルコール代謝を促すために下記のような工夫をすることも、体臭予防対策と言えます。

 

・肝臓でのアルコール代謝をサポートする成分を含むサプリメント(ウコン等)を利用する

・アルコール代謝の過程で奪われる水分(水・お茶など)を積極的に補給する

・肝臓の血流を良くするため、横になって十分な睡眠をとる

 

にんにくなどと体臭の関係

にんにくやニラなどに含まれるアリシンは、体内で分解され、強い悪臭を放つ成分となります。

その成分が、血液を介して肺や皮膚から排泄され、独特のニオイのモトとなります。

夏バテ予防やスタミナ補給におすすめのにんにく料理ですが、食べるタイミングや食べ合わせに配慮して活用したいですね。

 

~対策その1:タイミング~

・翌日の予定を確認し、長時間、家族や同僚と過ごす予定のある前日などは、にんにく料理を控える。

・普段一緒に過ごすメンバーが決まっている場合は、みんなで食べる(お互い様で、許しあえます)。

 

~対策その2:食べ合わせ~

にんにくなどの悪臭成分を分解したり、吸着して排泄を促してくれる成分を含む食品もありますので、ぜひ覚えておきましょう。

 

食品名 有効な栄養素・成分
牛乳 たんぱく質
緑茶 カテキン
りんご りんごポリフェノール
タンニン

※これらは、食事中ににんにく料理と一緒にとるとより効果的ですが、食前や食後でも大丈夫です。

 

 

いかがでしたか?

今回は体臭と食事の関係についてを中心に取り上げましたが、実は疲労や体調不良、また緊張した状態の時は、体臭がきつくなることもあります。体臭はそれだけ体内の代謝機能と密接に関わっているということですね。

もしも、食生活に気をつけていても自分のニオイが気になる場合は、医療機関で相談したり、しっかりからだや心を休めることも必要です。

ニオイを単なる悪者にするのではなく、健康状態のサインと捉えて、前向きな対応をしていきましょう!

 

※本コラムに記載されている情報は掲載日時点のものです。このため、時間の経過あるいは後発的なさまざまな事象によって、内容が予告なしに変更される可能性があります。あらかじめご了承ください。