健康ときれいの敵!「むくみ」と上手につきあおう 【後編】

2012/04/05 掲載

健康ときれいの敵!「むくみ」と上手につきあおう

前回はむくみが出てしまうしくみについて特集しましたが、今回はむくみ対策編 ということで、いやーなむくみを防ぐ方法やむくんでしまった時の解消法をご紹介いたします。

むくみ対策:外から働きかける編

前回のおさらいになりますが、むくみは静脈やリンパの流れが悪くなり、老廃物や余分な水分の回収が間に合わず溜まってしまっている状態です。・・・という ことは、むくんで膨れてしまっている部分の血行が良くなって静脈やリンパ管の流れが良くなれば、溜まった水分や老廃物が回収されるのです。

つまりむくみを防いだり症状を改善するために外から働きかけるには何らかの方法で「血行促進」することが基本です。まずはむくみの悩みとしては最も多い「顔」と「脚」について簡単な外からの対処方法をご紹介します。

顔のむくみ

顔のむくみは見栄えに甚大な影響を与えますから、一大事(笑)ですよね!でも血行促進のために素人が顔をあまりぎゅうぎゅうマッサージするのはちょっと抵抗があります。そこでマッサージ以外で誰でもできる簡単な対策法をまとめました。

■顔がむくむ前の対策・・・「上半身・頭を少し高くして寝る」
ちょっとお酒を飲み過ぎた時など、「明日は顔がむくみそう」と予想される時は、寝る時に頭側を少し高くすることで、顔に溜まってしまう水分の流れをある程度防ぐことができます。まくらの両脇にもクッションを置いたり、頭側が少し高くなるようにお布団の上半身側の
下に座布団やタオルなど重ねて緩やかに傾斜がつくようにするなど工夫してみてください。
でも、ちゃんとぐっすり眠れるように、あまり無理な体勢は取らないようにしてくださいね。

■顔がむくんでしまったら・・・「蒸しタオル&保冷剤」
むくんでしまったら、温&冷で血行促進して水分の代謝と移動を促しましょう。
1) 顔に蒸しタオル(電子レンジでチンして適温まで冷ますと簡単)をあてて温める
2)小さな保冷剤などをタオルやガーゼにくるみ、目を閉じてまぶたにのせて冷やす  
(保冷剤が無ければ、紅茶等のティーバックを冷やして使うのも良いそうです)
3)しばらくまぶたの上を冷やしたまま時間の許す限りじっとしている

脚のむくみ

仕事中ずっと座りっぱなしだったり、立ちっぱなしだったり・・・長時間同じ姿勢を続けると静脈の流れが悪くなり、
脚にむくみが出ます。脚がむくんで膨れると見栄えが気になるだけでなく、だるーく重くなって動くのが辛くなってしまいます。
そんな辛い状態になってしまう前になんとか防ぎたいですよね。

■脚がむくむ前の対策・・・「職場でもコッソリ血行促進」
まずは冷房の効いたオフィスで身体を冷やし過ぎないようにひざ掛けなどをうまく活用しましょう。身体の冷えを防ぐだけでも血行不良改善には効果的です。そして脚の血行を良くする下記のようなちょっとした動きをしてみてください。小さなことですが、やってみるとなかなか気持ちよくて効果的なんですよ。

1)デスクワークの人:机の下で時々足首を回したり前後に曲げる。膝から下をぶらぶら動かす。
2)立ち仕事の人:時々爪先立ちになってふくらはぎをよく伸ばす。できるだけ歩き回り、段差のあるところで踵の上げ下ろしをする。
3)100円ショップなどでも売っているマッサージ器具(コロコロのついたものや、ぎゅっと押すものなど)で時々こっそりマッサージ。
(マスコット等付けてかわいくしてしまえば職場で持っていてもOKかも?)

■脚がむくんでしまったら・・・「あたため&マッサージ」
脚がむくんで辛い時は、お風呂に入るのが良いのですが、お湯をバケツなどに入れ脚だけを温める「足湯」でも効果的です。
そして足裏・足首・ふくらはぎ・・・とマッサージをすると全身の血流が良くなり、内臓も活性化されます。気持ちよくマッサージしたら、たまった老廃物を代謝するためにも水分を補給しましょう。ふくらはぎや足の裏、足の甲などに冷却シートや湿布を貼るのも血行が促進され効果的です。本当は、脚のむくみを「根本的に解消」するには普段から「脚の筋肉を意識して鍛える」ことが大切なのです。積極的に歩き回り階段を使うなど、意識して頑張れば、むくみの解消だけでなくキュッと足首の引き締まったカッコいい脚を手に入れることもできますよ。

むくみ対策:体内編=むくみ解消に効果的な食事

①カリウム:利尿作用があり、余分な水分を排出してくれます。むくみや血圧上昇を改善する目的のサプリメントや栄養補助食品にも良く使われています。
(食品では:きゅうり、じゃがいも、セロリ、キノコ類、海藻、スイカ、バナナなど)

②利尿作用のあるお茶:余分な水分を排出してくれます。温かくして飲む方が血行促進になり代謝もUPするのでお勧めです。(ハト麦茶、タンポポ茶、どくだみ茶など。)

③ビタミンB群:水分の代謝を改善し、むくみを予防します。女性の月経前症候群にも有効と言われています。
(食品では:豚肉、うなぎ、レバー、ごま、納豆、緑黄色野菜など)

④ビタミンC:むくみにつながるストレスや疲労からの回復を助けます。
(食品:グレープフルーツ、みかん、レモン等柑橘系果物や、芋類)

⑤クエン酸:疲労回復の効果があり、代謝を活発にしてむくみ解消を助けます。
(食品:梅干、お酢、トマト、レモン、グレープフルーツなど)

こうした栄養素や食品を上手に摂ってむくみを根本から追い出しましょう!どくだみ茶を飲みながらバナナやグレープフルーツの入ったデザートを食べるとか、ハト麦茶にきゅうりやセロリやきのこを使った豚肉のしゃぶしゃぶサラダなんていかがですか?

ゆっくり休みリラックスすることも大切

ここまでむくみの対策方法をいろいろ紹介してきましたが、いくら一生懸命マッサージして、むくみに効く食品を食べても、身体が疲れたままではあまり意味がありません。
睡眠不足だったり、疲労が回復されないままの状態が続くと、代謝が鈍り疲労物質が蓄積してむくみやすくなります。
むくみを引き起こす血行不良の改善にはなんといってもゆったり休んで疲労回復することが大切なのです。
疲れが取れてリラックスすると、自律神経の働きもスムーズになって血行が良くなり自然とむくみが解消されます。
時にはハメをはずして夜更かしするのもアリですし、忙しい時には睡眠時間を削らなければならない時もあるでしょう。

でも、できればあまり疲労を溜め込まないように・・・むくみにくい身体造りのためにも、できるだけ無理は連続させないように、無理をした日の後にはなるべくお休みする日を作って疲れた身体を休ませてくださいね(^^)。

※本コラムに記載されている情報は掲載日時点のものです。このため、時間の経過あるいは後発的なさまざまな事象によって、内容が予告なしに変更される可能性があります。あらかじめご了承ください。