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タニタの健康コラム

世界栄養報告から見えた、私たちの栄養改善につながる3つのポイントとは?

栄養問題とは? みなさんは「栄養問題」と聞いて、何を想像しますか?便利で食が豊かな日本において、どこか遠い国の問題のように感じるのではないでしょうか。
しかし、飽食の時代だからこそ、日常生活の中でもっと栄養について考える必要性が高まってきていると思います。
 

2016年世界栄養報告(Global Nutrition Report)の日本語版完成と合わせて行われたセミナーで、タニタとして企業の栄養改善に関わる取り組みをご紹介する機会をいただきました。
栄養や母子保健の専門家でないと、あまり耳にする機会がないかもしれませんが、世界の栄養課題と日本の栄養課題、ぐっとブレイクダウンして私自身やみなさんの栄養課題の改善につながるキーワードがいくつも得られたので、順にご紹介していきたいと思います。

世界栄養報告ってなに?

世界栄養報告は、2014年の発刊から3年目を迎え、国際食糧政策研究所を中心に、世界の栄養課題の現状を独立的な立場から包括的にレビューし、その根拠となるデータを掲載しています。世界的な舞台で発表された公約(コミットメント)が果たされているか進捗状況を検証し、進捗を早めるためにはどのような行動をしたらよいかを提示しています。
 

本年の世界栄養報告の主要なテーマは、栄養に対してSMARTな公約(※図1参照)を策定し、それに対する進捗を測ること、そして、2030年までにあらゆる形の栄養不良を終わらせるためには何が必要かを示すこととされています。
 

世界栄養報告の主要なポイントは「SMART」

(※図1)

SMARTな公約「栄養不良」と聞くと、アフリカや東南アジア諸国等の子どもたちの成長不良・感染症を思い浮かべるかもしれません。もちろん子どもの発育阻害や、極度な栄養不足状態に起因する消耗症も大きな課題ですが、一方で、砂糖や塩、脂肪のとり過ぎによる過体重や慢性的な病気、さらにビタミン、ミネラルの不足という形の栄養問題もあります。

 

栄養不良による経済的な影響を見ると、アフリカやアジアでは、毎年の国内総生産(GDP)の11%が栄養不良によって失われているという事実や、米国では家族の1人が肥満であった場合、その世帯全体にかかってくる追加の医療コストは世帯年収の8%に相当するなど、「栄養不良」は「栄養不足」と同じ意味合いではなく、社会全体に大きな影響を与えていることは明らかです。
 

このような様々な「栄養不良」を改善するための目標値は、国際栄養目標2025として設定されています。(※図2参照)


国際栄養目標2025(2025年までに)(※図2)

栄養を変えることが世界を変え、世界が変わると栄養も変わる

2015年9月、ニューヨーク国連本部にて、「国連持続可能な開発サミット」が行われました。
その中で掲げられた「持続可能な開発目標(SDGs)」(※図3参照)の17の目標のうちの多くが、栄養と深く関連しています。
 

このことからも、栄養を改善することは、保健、教育、雇用の改善、女性の社会的地位向上や貧困、不平等の撲滅などに取り組む基盤となり、またこれらは栄養状態にも大きなインパクトを与えるため、相互に関連し合っているといえます。

世界を変えるための17の目標(※図3)

例えば、女性が18歳以下の年齢で母親となった場合、その子どもが発育阻害となる確率は高くなり、一方、母親が中等教育を受けていると、その子どもが発育阻害となる確率は減少します。
教育格差と健康格差が問題視されていますが、教育と栄養は非常に密接な関係にあることがわかります。
しかし現状、これらの栄養問題を克服するには、投資が少なすぎることも明言されています。

次に日本の栄養状態と進捗についてみてみましょう。

 

日本の栄養改善課題のランキングは?

国際栄養目標2025で掲げた目標値ごとに、進捗度と国別のランキングデータが2016年世界栄養報告で公表されています。
日本のランキングをいくつか見てみましょう。
 

【日本の目標達成度が上位の項目】

発育阻害率・・・15位(132か国中)
消耗症率・・・28位(130か国中)
5歳未満の過体重児率・・・6位(126か国中)
成人の過体重・・・26位(133か国中)
成人の肥満有症率・・・7位(190か国中)

 

【日本の目標達成度が下位の項目】

妊娠可能年齢女性(15〜49歳)における貧血率・・・58位(137か国中)


日本は諸外国と比べ、比較的目標達成度上位の項目が多い一方、ランキング下位であった「妊娠可能年齢女性(15〜49歳)における貧血率」を見てみると、国民健康栄養調査の結果で取り上げられている「若年層女性のやせの問題」が密接に関係しているように見受けられます。

平成27年度国民健康栄養調査結果では、20代で22.3%、30代で15.5%、40代で10%がやせの状態となっており、これらが貧血の要因の一つといえそうです。
 

全体的に、日本国内の「栄養不良」の改善の進捗度は、計画と比較するとどれも遅れている状態です。
諸外国と比較すると、ランキング上位の項目についても、引き続き目標に向けた取り組みを早める必要があります。
また、報告会でも参加者から、これまで日本は国民の栄養改善に取り組んできた経験や知見が多いことから、世界にあらゆる形での貢献が可能であり、期待をされているとの発言もありました。
 

また、もう一つの重要なポイントとして、「話し合いにとどまらず、きちんと行動に移す」という点があります。
今回の世界栄養報告のサブタイトルも「約束」から「インパクトをもたらす行動」へとなっており、「SMART基準」にそった目標を決めて行動に移すことの大切さが強調されていました。

 

個人の栄養課題の改善につながると思うもの

ここまで、世界の栄養不良の状況や日本のランキング、求められていることをお伝えしてきましたが、今回の2016年世界栄養報告セミナーに参加して課題を整理する中で得た、私たち自身の栄養課題の改善に役立つキーワードを、3つのポイントにまとめてご紹介したいと思います。
 

(1)目標のポイントはSMART

前述のSMART – 具体的(Specific)で、計測可能(Measurable)で、達成可能(Achievable)で、適切で(Relevant)、期限が明確(Time-bound)はダイエットや体重コントロールなどの個人の課題に対する目標設定でもとても重要です。私たちは日本語の当て字で、グタイテキニ目標をたてることを勧めています。
 

グ - 具体的で
タ - 達成可能な
イ - 意欲をもって取り組める
テ - 定量化した
キ - 期日を決めて
ニ - 日課にできる


このような目標をたてることで、日々の評価、モニタリングもしやすくなり、目標達成の確率もアップします。

 

(2)行動に移す

SMARTで「グタイテキニ」考えた目標を設定しても、行動に移さなければ成果にはつながりません。「わかっちゃいるけどやめられない」ものやことが、どなたにもあるでしょう。思い切って行動に移してみませんか?初めは達成可能と思える小さな行動からスタートするというのも良い方法です。

 

(3)データは量も大切だが、質を高めることも重要

日々の体重や体脂肪率、歩数や消費エネルギーなど、私たちはいつも多くのデータを元に自分の状態を把握する事をおすすめしています。ですが、そのデータの質を高めることについて改めて考えさせられました。
 

世界栄養報告でのデータの質という点では、地域を細分化したデータの重要性、多国間で比較可能な指標を統一することの重要性が伝えられていますが、個人の健康管理では、「同じタイミングで体重や体脂肪率を計測する」ことや、体重・体脂肪率のデータにその日の行動を紐づけられるデータを追加するというのはどうでしょうか?
 

後から振り返った時に「飲み会の次の日は体重が重いことが多いな」「秋から冬にかけては同じ歩数くらいだと体脂肪率が減りにくいなぁ」など次のアクションプランに役立つ情報になるはずです。
 

みなさんも今日から「グタイテキニ」、栄養課題に取り組んでいきましょう。

 

【参考文献】


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