ダイエットの強い味方、基礎代謝について

2012/03/14 掲載

 

知りたくても気軽にはかれなかった「基礎代謝」

代謝アップ効果の高い唐辛子ダイエットがブームになったのを覚えていらっしゃいますか?辛味成分のカプサイシンが基礎代謝を高めて脂肪を燃やすと注目されました。「基礎代謝」という言葉も一般的になってきた頃で、雑誌やテレビ番組で「ダイエットには基礎代謝!」などと取り上げられ、ずいぶん話題になったものです。

基礎代謝とは、呼吸をしたり、心臓を動かしたり、人が生きるために最低限必要なエネルギーのこと。いわば何もしなくても消費するエネルギーで、1日の総消費エネルギーの約70%にもなります。基礎代謝は筋肉と関係があるので、筋肉量を増やして基礎代謝を高めると、食べても太りにくい“燃えやすいからだ”になってダイエットに効果的なのです。

1日の総消費エネルギーの約70%を占める基礎代謝はダイエットの味方。


ところが、当時、家庭で簡単に基礎代謝を測れるものはありませんでした。
興味はあるのに実際には測れない、そんな状況だったわけです。
 

世界初!基礎代謝がわかる体脂肪計の誕生

病院などで本格的に基礎代謝を測定する場合、呼気分析装置という機械を用いて、酸素の摂取量と二酸化炭素の排出量をもとに算出します。この方法で得た基礎代謝量と、体脂肪計で測定した除脂肪量(主に筋肉量)との間に相関関係があることは従来からわかっていました。

ただ、除脂肪量から基礎代謝を導き出すための精度の高い計算式は、どの研究者やメーカーも証明できずにいたのです。

そんな中、タニタが幅広い年齢層、さまざまな人種のデータを集め、精度の高い計算式の開発に成功し、2000年の肥満学会で発表しました。そして、2002年に基礎代謝がわかる体脂肪計「メタボディ」を発売。世界で初めて“簡単に”“より正確に”基礎代謝量を測定できるようになったのです。それから何年か経ちますが、基礎代謝の計算方法を明らかにしているのは実は今でもタニタだけで、タニタの商品が信頼される理由はここにあります。
 

「燃えやすい」「燃えにくい」がひと目でわかる

商品化にあたって工夫したのは、基礎代謝をどのように表現するかでした。専門家向けなら測定結果をそのまま表せばいいのですが、一般の人は数字だけでは判断できません。例えば、「あなたの基礎代謝は1278」といわれても、いいか悪いかわかりませんよね。

そこで、基礎代謝を測ると、自動的にその年代の標準的な基礎代謝と比較するように設定して、「燃えやすい・標準・燃えやすい」というバーグラフで表示することにしました。これなら、ひと目で自分の基礎代謝のレベルがわかります。測定したからだの情報をどう表現するかは、実はとても大切なことなのです。実際に使う人にとって馴染みのある言葉や単位でないと伝わりませんからね。 
 

デザインイメージはウルトラマンだった!?

商品のデザインも使う人をイメージして考えます。「メタボディ」のターゲットはスポーツをしたり、健康に気を遣っている20~30歳代の男女です。ちょうどウルトラマン世代なので、デザインも意識してメタリックなシルバー・ボディにし、色はシルバー×紫、黒、赤、グレーの4色で展開しました。

私たちが、基礎代謝を測定できる体脂肪計で実現したかったのは、新しい健康基準を広めることでした。ただ体重の増減だけを気にしたり、無理な食事制限を行なうダイエットは間違っています。効果も出にくいし、健康にもよくありません。

体重や食事のカロリーはもちろん、基礎代謝や体脂肪もしっかりチェックすることが大切です。筋トレで基礎代謝を高め、有酸素運動で体脂肪を減らして、健康的なからだづくりを目指してください。
最近ではメタボリックシンドロームが話題になっています。、皮下脂肪より内臓脂肪のつき過ぎは、糖尿病や高血圧症、高脂血症といった生活習慣病を引き起こすリスクが高くなります。

 

食べても太りにくいからだのために!基礎代謝を高めるコツ

■運動編
・腹筋などの筋肉トレーニングで筋肉を活性化させましょう。
・筋トレと有酸素運動と組み合わせると、ダイエットに効果的です。
・日常生活の中で積極的にからだを動かすようにしましょう。特に基礎代謝が低下する40代からは意識して動かすのが大切です。
・規則正しい生活とストレス解消を心がけましょう。

■食事編
・やせるために極端なカロリー、食事制限はせず、3食をきちんと食べるのが大切です。
・筋肉量を増やすため、良質なたんぱく質をバランスよく食べましょう。
・唐辛子やにんにく、生姜、カレー粉など、香辛料を活用しましょう。
・基礎代謝を高めるビタミンB1、B2、B6をしっかり摂りましょう。ヨウ素やアルギニンにもエネルギー消費を促進する働きがあります。

 

 

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