女性の健康と「からだのリズム」

2012/04/12 掲載

女性の一生とホルモン

“女性特有のからだのリズム“と聞いて皆さんが思い浮かべるのは、どんなことでしょうか? 多くの方は”月経周期“を思い浮かべるのではないでしょうか? “月経周期と体調“については、以前のコラムでご紹介しておりますのでこちらをご参照下さい^^(こちらから)
そして今回は“女性の健康と「からだのリズム」“に大きく関係しているホルモンについてです。

女性の一生は、女性ホルモンの影響を大きく受け、長期的・短期的なリズムと周期性をもっています。短期的なリズムは先ほどもご紹介いたしました “月経周期”。そして長期的なリズムは、図1に示した数年~数十年単位のリズムで、大きく5つの時期(ステージ)に分けることができます。

皆さん(男性の方は身近にいらっしゃる女性を思い浮かべて下さいね^^)は、今、どのステージにいらっしゃいますか?私は・・・成熟期の後半に入っております(^^;)。
さて、ココで問題です!この長期的なリズムに大きく影響している代表的な女性ホルモンは、どんなホルモンでしょうか?
正解は・・・エストロゲン(卵胞ホルモン)です♪
エストロゲンは、主に卵胞から分泌されるホルモンで、子宮内膜の増殖、乳腺の発達、皮膚に張りや潤いを持たせる、骨からのカルシウム流失を防ぐ、コレステロールを下げる、血液凝固能を亢進させるなど・・・多くの生理作用があることが知られています。そして、女性らしい体つきをつくる、妊娠や出産に適した環 境をつくるなどの働きもあり、健康で美しい女性でいるためには不可欠なホルモンなのです!!
エストロゲンは、思春期になり初経が起こると分泌し始め、成熟期に分泌量のピークを迎えます。そして30代半ばから徐々に減り始め、40代半ばで一気に低 下し、この急激な低下によって、更年期症状や様々な疾患が増加します。また、この時期に、体型の崩れを感じる方も多くなります。


女性特有のリズムを理解して健康で美しく

エストロゲンが低下してしまうと、更年期症状が出たり、体型が崩れたりと・・・マイナスな事が多いわ…(><)と思いますが、更年期を上手に乗 り越えて、50代、60代でも体型を維持している女性、健康で美しい女性はたくさんいらっしゃいますので、ご安心下さい(^^)!
女性として大切なこと・・・それは、女性の一生は女性ホルモンに支配されていることを理解すること。そして、女性であれば、将来、女性ホルモンが少ない状態で生活する日が必ずくることを認識しておくことです^^

ある調査では「30代で運動を実施していたか、していないかで、更年期症状の程度が異なる(30代で運動を実施していた方が、更年期症状が軽い)」※1)と報告されています。10年後・20年後も健康で美しくいるためには、若いうちからの心がけと努力が必要なのかもしれませんね^^ 5年後、10年後の健康・美容のために、今からできること(食事、運動、睡眠、リラックス、女性検診など・・・)を考えてみては いかがでしょうか。

 


※1.麻生武志ほか;平成5年度厚生省心身障害研究「妊産婦をとりまく諸因子と母子の健康に関する研究」:「妊娠・分娩と更年期障害」 -更年期障害」に関与する妊娠・分娩時諸因子の検討-

 

※本コラムに記載されている情報は掲載日時点のものです。このため、時間の経過あるいは後発的なさまざまな事象によって、内容が予告なしに変更される可能性があります。あらかじめご了承ください。