小麦より米?!ダイエットには米が向く??

2013/08/27 掲載

2013年10月より小麦の値段が上がります!大好きなパンも、パスタも、ラーメンも値上がりの危機に。

小麦と米のアミノ酸スコアの違いについては、以前コラムで書かせていただきました。
パフォーマンスを高めたい人、高めたい時には是非アミノ酸スコアの高い「米」をお選びくださいね。

今回はさらに小麦より米が勝る理由をお伝えしたいと思います。

小麦より米が勝る理由
1)アミノ酸スコア
2)カロリー、栄養素
3)噛みごたえ
4)アレルギー

小麦と米のカロリー、栄養素の比較


まずは主食のカロリーを比べてみましょう。

主食のカロリー比較
メニュー 全体のカロリー 主食 主食のカロリー
タニタ食堂定食 500~600kcal ごはん1杯(110g) 252kcal
ハム卵サンドイッチ 333kcal 食パン(1枚6枚切り) 158kcal
冷やしたぬきうどん 591kcal うどん(1人前 200g) 210kcal

 

主食に何を選ぶかが食事の質(カロリーとバランス)を決定するといっても過言ではありません。
表の左側は主食単体のカロリーですが、右側の1食分となると、どうしても麺やパンはカロリーが上がってしまう組み合わせになりがちです。
その理由は、麺やパンだと「プラス」されるものが増えるから。例えば、パンにはバターマーガリンマヨネーズなどの高カロリーな油脂類がプラスされますし、麺にはラーメンならスープの油、パスタならオリーブ油やソース類、がプラスされます。 これにバランスを取ろうとしてたんぱく源(肉、魚、卵、大豆製品)や、野菜類を加えるとその分のカロリーもプラスになります。
老けにくい、太りにくいバランス食のためにはタンパク質や野菜を足していただきたいのですが、カロリーオーバーになりがちなのは注意が必要です。
ご飯はおかずに油を使わない料理を組み合わせればローカロリーに抑えられます。それをうまく利用しているのがタニタ食堂レシピです。 食事の質を決めるのは「カロリー」と「バランス」。どちらの点からもご飯食=伝統的な日本食に勝るものはないのです。



※グラフ1


グラフ1は、朝食「ごはん派」「パン派」の食品の摂取状況です。 健康食のためにしっかり取りたい大豆製品、魚、野菜はご飯との相性は良いので、しっかり取れていますが、なかなかパン食では組み合わせにくい食材です。菓子の摂取量が少ないのも腹持ちの良さを示しています。


※グラフ2


グラフ2は朝食「ごはん派」「パン派」の栄養素の摂取状況です。 食塩が過剰になってしまう点を除いて、不足しがちな鉄、食物繊維、カルシウムがしっかりと取れている事と、健康被害の原因になる総脂質、飽和脂肪酸が少ないことが素晴らしい点です。

小麦と米の噛みごたえの比較

次にかみごたえについて見てみましょう。
以下は噛みごたえを示すお食事マップからの抜粋となります。パン、麺類に比べてご飯類のほうが噛みごたえがあることを示しています。咀嚼に使うあごや、筋肉を鍛えることができます。噛みごたえのある海藻類や、豆製品を組み合わせることでさらに筋トレ効果、小顔効果も高まります。

 

穀物の噛みごたえ
噛みごたえ(咬合力) ランク 穀物の種類 推定咀しゃく筋活動量
【強】250N 8 カンパン 1420
  7 もち
ピザ皮
1221
1245
  6 くしだんご
スパゲッティー
1023
1109
150N 5 ごはん 832
  4 うどん
即席麺
732
771
  4 食パン 451
【弱】 2 スポンジケーキ 339

※和洋女子大学 柳沢 幸江
お食事マップⅠ「咀嚼筋活動量による食物分類」より抜粋

小麦アレルギーについて

最後にアレルギーについてです。
小麦由来の成分の入った石鹸が回収騒ぎになったのは記憶に新しいところですが、小麦に対してアレルギー反応を示す方は多くいらっしゃいます。
小麦のタンパク質はグルテンといいます。弾力性が弱く粘着力が強いグリアジンと、弾力性が強く粘着力が弱いグルテニンが絡み合ってグルテンができます。
このグルテンにアレルギー反応を示すのが小麦アレルギーや、セリアック病と呼ばれる疾患です。セリアック病はアジア人には236人に1人といわれています。(欧米人は約2倍の発症率なので、グルテンフリー製品が多く販売されています。)
アレルギーや、セリアック病まで行かなくても小麦不耐症といって、小麦との相性が悪い方も日本人の3割いるというデータもあります。元々日本人の主食は米だったので、分子の大きい小麦グルテンのタンパク質が腸壁を傷つけてしまう場合や栄養素の吸収障害となる例も増えてきているようです。

◆小麦不耐症の方に出やすい症状
アトピー、喘息
肌荒れ、吹き出物
リウマチ
うつ病 貧血 不妊 関節痛
便秘 下痢 腹部膨満感 ガス

上記の症状で気になるものがある方は、小麦製品(パン、麺、ケーキ類、カレー・シチュー類)を避けてグルテンフリー生活をしてみると、症状が緩和されるケースもありますので、お試しいただくのも一つです。グルテンフリーでダイエットに成功された例や、スポーツのパフォーマンス向上の例なども紹介されています。

カロリー、噛みごたえの点からも小麦より米が勝り、原因不明の体の不調の原因が小麦だとしたら、いかがでしょうか?
それでも小麦を選びますか?
米の自給率は100%、小麦の自給率は20%。米の素晴らしさ、日本食の素晴らしさを改めて見直し、ごきげん元気な毎日を手に入れませんか?

※医師、栄養士より食事指導を受けている方はその指示に従って下さい。

※本コラムに記載されている情報は掲載日時点のものです。このため、時間の経過あるいは後発的なさまざまな事象によって、内容が予告なしに変更される可能性があります。あらかじめご了承ください。