忙しい年末年始 ビタミンBで乗り切ろう!

2012/04/12 掲載

年末年始といえば、楽しいイベントが盛りだくさんですよね。だけど、仕事は今年中に片づけることで超多忙……ストレスも溜まりやすく、ついつい食べすぎ、飲みすぎ、お疲れ気味! おまけに周囲は風邪っぴきが増えて、風邪をもらってしまったり、疲れ気味&乾燥でお肌の調子も今一つだったり……カラダの悩み多き時期でもあります。

忙しい時期を乗り切るとっておきのビタミン

ストレスや疲れがたまり、アルコールや、甘いもの、ジャンクフードや外食、インスタント食品に走りがちな人も増えるはず。そんな忙しい年末年始を乗り切るためのとっておきのビタミンをご紹介します。

忙しい時はとにかく体力勝負、カラダのメンテナンスが重要です。しっかり食べて、体力を蓄えておきましょう。 体力を蓄えるために、エネルギーを取ることが大事なのですが、そのもととなる糖質、たんぱく質、脂質を分解してエネルギーに変えるビタミン、ビタミンB1とビタミンB2も併せてとる必要があります。

ビタミンB1は糖質を分解して、エネルギーに変える役割をします。 また、疲労回復ビタミン、ストレスビタミンとも呼ばれ、疲労回復、ストレス対策にも役立ちます。不足すると、糖質の代謝がうまくいかなくなり、乳酸や、ピルビン酸などの疲労物質が蓄積し、疲労や筋肉痛の原因になります。 ビタミンB1は脳の中枢神経や、手足の末梢神経の働きを正常に保つためにも役立っています。不足すると、手足のしびれや、反射神経の異常などの症状が現れます。

ビタミンB2は、脂質、たんぱく質、糖質をエネルギーに変えるときに必要で、粘膜を守る働きもあります。 また、成長を促進したり、皮膚・髪・爪などの細胞の再生に関与したり、「発育のビタミン」とも呼ばれます。ビタミンB2が不足すると、口角炎や、口内炎、舌炎、皮膚炎、激しいかゆみ、髪のトラブルなどの症状が皮膚や、粘膜に現れます。目が充血したり、眼精疲労になったりすることもあります。

体力アップに必要な糖質や脂質を効率よくエネルギーに変えるためにビタミンB1とビタミンB2は欠かせない栄養です。体力アップのためにきちんと取れているかチェックしてみましょう。

■簡単チェック
Q1:毎日3食食べていますか?
Q2:3食の中にたんぱく源(肉、魚、豆製品、乳製品、卵)が入っていますか?(量は手のひら一枚程度)
Q3:好き嫌いなく、偏りなく(肉、魚、豆製品、乳製品、卵)を食べていますか?

3つともYESの方は問題なし、3つともNOの方は要注意。
 

ビタミンB群は蓄積されない

ビタミンB群は水溶性ビタミンといわれ、とりすぎても体内に蓄積されずに排泄されてしまうので、毎食食べ物から一定量を取る必要があります。 ビタミンB1、B2が不足すると、糖質、脂質、たんぱく質をとっても、エネルギーに変えることができません。 エネルギーチャージが不十分なまま、ただただ疲れだけが残ってしまうというわけです。

■ビタミンB1、B2の推奨量

ビタミンB1

18~49歳 1.4mg 50~69歳 1.3mg 70歳以上 1.0mg
1.1mg 1.0mg 0.8mg
(ただし、妊娠中期・授乳期は+0.1mg、妊娠末期は+0.3mg)            


 

ビタミンB2

18~49歳 1.6mg 50~69歳 1.4mg 70歳以上 1.1mg
1.2mg 1.2mg 0.9mg
(ただし、妊娠中期+0.2mg、妊娠末期は+0.3mg、授乳期は+0.4mg)


■ビタミンB1の上手な取り方
主食は、玄米や胚芽米、全粒粉パンなど、胚芽つきのものがおすすめです。含まれるビタミンB1の量、玄米を100とすると、7分づき米で60に、精白米では20になってしまいます。全粒粉を100とすると、小麦粉では30になってしまいます。精製度が高いほどビタミンB1は減少してしまうのです。
ビタミンB1は水に溶けやすい性質を持ち、加熱すると一層とけやすくなります。汁ごと食べられる調理方法がおすすめです。
にんにくの香り成分である、アリシンと一緒にとると利用効率が高まります。

■ビタミンB1が多い食品ベスト5
1位 豚もも肉100g(0.96mg)
2位 豚ロース肉100g(0.8mg)
3位 そば(乾麺)100g(0.37mg)
4位 紅鮭100g(0.26mg)
5位 玄米ごはん150g(0.24mg)

■ビタミンB2の上手な取り方
ビタミンB2はレバーや、魚介、牛乳、乳製品、卵などの動物性食品に多く含まれています。調理損失が比較的少なく、そのまま食べられる食品も多いので、バランスよく食べていれば安心です。植物性食品では、納豆、緑黄色野菜、キノコ類にも比較的多く含まれています。

■ビタミンB2が多い食品ベスト5
1位 いわし100g(0.36mg)
2位 かれい100g(0.35mg)
3位 モロヘイヤ80g(0.34mg)
4位 納豆50g(0.28mg)
5位 さば100g(0.28mg)
※レバーにも多く含まれますが、とりすぎには注意が必要です。

朝ご飯の内容を見直したり、おつまみの選択の際に意識してみたり、できることからスタートしましょう! 例えば糖質、脂質が多めの食事を取っている人は、たんぱく源をプラスしてバランスを整えることから。
そして、ビタミンBも併せて取れば、今年の年末年始を元気に過ごせるはずです。 理想は、食事の中で食品から摂取することですが、どうしても難しい場合はサプリメントやドリンクなどで補って、忙しい年末年始を乗り切ってくださいね。ビタミンBは脇役ですが、いぶし銀の働きをする、なくてはならない存在なのです。

 

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