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ナッツで太る?ダイエットに効果的?適量はあるのかを徹底検討!

各種ナッツ
インターネット検索で「ナッツ」とスペースを入力すると、「ナッツ 効果」「ナッツ カロリー」「ナッツ 太る」「ナッツ 健康」「ナッツ ダイエット」…というのが、検索予測ワードとして出てきました。
ナッツが「健康に良い」というポジティブなイメージと「太る」というネガティブなイメージ、両極を持っていることがわかる例ではないかと思います。

ナッツに関する情報は、情報サイトなどには多々ありますが、厚生労働省など日本の公的機関が出している目安量・適正量のガイドラインはありません。
そこで、このコラムでは「もしもナッツを100kcal分食べたら?」という視点で、効果・栄養素・カロリーなど、多くの皆さんが疑問に思っていることを紐解きたいと思います。一般的には1日の間食の目安は200kcalまでと言われていますので、1日の間食の半分をナッツで摂る想定での検討となります。 (※1)

今回取り上げるのは、身近な以下のナッツ8種類です。
各種ナッツ

また、コラムの中で「1日の摂取基準」としているのは、「日本人の食事摂取基準」(2015年版)の30・40代女性の項目です。

100kcal分で、どれくらいの量のナッツを食べられる?(※2,3)

グラム換算だと約14g〜17gとあまり差がありませんが、粒数に換算すると結構差があります。間食の量をグラムではかる人はまずいないと思いますので、自分の好きなナッツの粒数をチェックしてみましょう。
ちなみに、おかきと一緒に個包装されているバターピーナッツは1袋25粒くらいのようですので100kcal以下くらいです。(おかきのカロリーは含まない)

【100kcal分の粒数】
20粒以上 28粒:ピーナッツ、23粒:ピスタチオ
10〜19粒 15粒:アーモンド、12粒:カシューナッツ、10粒:ヘーゼルナッツ
10粒未満 6粒:マカダミアナッツ、5かけ:くるみ

例えばピーナッツと同じ粒数、アーモンドを食べるとカロリーは約2倍です。少ない粒数で満足感があるナッツも多いので、ナッツの粒数とカロリーの関係を参考にしながら上手く楽しみましょう。

100kcal分で、あぶらの摂り過ぎになる?(※2,3)

あぶら摂り過ぎイメージナッツを食べる上で最も気になる、あぶらの摂り過ぎ。あぶら全体を示す「脂質」を見てみると100kcal分の脂質は、ナッツの種類による差があまりなく、1日の摂取基準(目標量)に対して約15%です。

また、あぶらの構成要素の1つに脂肪酸がありますが、脂肪酸にも種類がたくさんあり役割も異なります。
過剰摂取傾向の生活習慣が動脈硬化など生活習慣病のリスクを高めると考えられている「飽和脂肪酸」は、100kcal分のナッツで1日の摂取基準に対して10%程度です。体内では作ることができない必須脂肪酸である「n-6系不飽和脂肪酸」「n-3系不飽和脂肪酸」についてもチェックしてみましょう。

【n-6系不飽和脂肪酸】「オメガ6」とも呼ばれ、体内では作れないため食品から摂る必要がある。
くるみは100kcal分である5かけを摂取すると1日の摂取基準(目安量)の77%となります。ですが、n-6系不飽和脂肪酸はゴマ油、ベニバナ油などの身近な食品にも含まれ摂り過ぎが危惧される脂肪酸です。
逆に、n-6系不飽和脂肪酸をあまり含まないナッツは、マカダミアナッツ・ヘーゼルナッツです。

【n-3系不飽和脂肪酸】「オメガ3」とも呼ばれ、体内では作れず、脳梗塞等の予防効果が認められている
n-3系不飽和脂肪酸は魚の脂肪に含まれ、現代人の食生活では不足しがちな脂肪酸です。特にくるみに多く含まれ100kcal分である5かけを摂取すると1日の摂取基準(目安量)の83%となります。魚に含まれるDHAやEPAもn-3系不飽和脂肪酸の仲間ですので、ナッツに偏らず魚などからもバランス良く摂取することを心がけましょう。

100kcal分で、効率的に摂れる栄養素は?(※2,3)

【ビタミンE】酸化防止作用があり、免疫力向上・細菌撃退に必要な栄養素
多くのナッツに豊富に含まれる栄養素で、特にアーモンドは100kcal分である15粒で1日の摂取基準(目安量)の約80%が摂れます。アーモンドは素焼きでもフライでもビタミンE含有量に大差はありませんが、ピーナッツは素焼きだと目安量の60%、とバターピーナッツだと16%と大きく差があります。またマカダミアナッツにはほぼ含まれていません。

【食物繊維】整腸効果、血糖値上昇の抑制、血液中のコレステロール濃度の低下などの作用がある栄養素
日本人が不足しがちな栄養素ですので、アーモンドでは1日の摂取基準の約10%が摂れるのは魅力的です。これはレタス約1/2個分に相当します。アーモンド以外のナッツでも平均すると1日に必要な栄養素の7%位が摂取できます。

【マグネシウム】他のミネラルと一緒に骨を形成する他、体内のさまざまな代謝を助ける機能を持つ栄養素
100kcal分で、ピスタチオは25%が摂取できます。マグネシウムは糖尿病のリスクを減らすという研究報告がありますが、不足しやすい栄養素の1つで、例えば30代女性の場合1日の摂取基準(推奨量)に対して平均摂取量はその66%ですので、意識して摂取する必要があります。(※4,5)

[表1] 100kcal分のナッツに含まれる栄養素

  n-6系不飽和脂肪酸 n-3系不飽和脂肪酸 ビタミンE 食物繊維 マグネシウム
食事摂取基準 目安量 8g 目安量 1.6g 目安量 6mg 目安量 18g 目安量 290mg
ピーナッツ 素焼き 2.51g  0.02g  3.1mg  1.2g  34.2mg 
ピーナッツ バター味 2.55g  0.01g  1.0mg  1.2g  32.1mg 
アーモンド 素焼き 2.08g  0.00g  4.9mg  1.8g  51.0mg 
アーモンド 味付け 2.07g  0.00g  5.0mg  2.0g  44.6mg 
カシューナッツ 味付け 1.39g  0.01g  1.1mg  1.2g  41.7mg 
くるみ 素焼き 6.13g  1.33g  4.1mg  1.1g  22.3mg 
ピスタチオ 味付け 2.64g  0.03g  4.5mg  1.5g  19.5mg 
ヘーゼルナッツ 味付け 0.77g  0.01g  4.1mg  1.1g  23.4mg 
マカデミアナッツ 味付け 0.20g  0.14g  0.0mg  0.9g  13.1mg 

※七訂食品成分表2017より作成

100kcal分のナッツの中で相対評価した栄養素レーダーチャート

※七訂食品成分表2017より作成 ※作図タニタ

100kcal分で、摂り過ぎになってしまう栄養素はある?(※2,3)

ナッツを100kcal分摂っただけでは、大人が摂取基準以上になる栄養素はありません。
塩が振られているものが多いので塩分が気になりますが、カシューナッツやピスタチオの味付けタイプのものでも100kcal分では塩分は0.1gほどです。同じ100kcal分の間食と比較すると、ポテトチップスの1/2、クラッカーの1/3ほどですので比較すると少ないですが、それでも日本人は塩分過剰の傾向が強いので素焼きタイプの方が安心です。

つまりナッツの目安量は…

ナッツ食べるイメージナッツを食べる上で最も気になる、あぶらの摂り過ぎ。あぶら全体を示す「脂質」を見てみると100kcal分の脂質は、ナッツの種類による差があまりなく、1日の摂取基準(目標量)に対して約15%です。

ナッツは100kcal分であれば太ることなく一部の栄養素を効率良く摂れる!…と断言することは残念ながらできません。例えば、これまでの食生活を変更することなく100kcal分のナッツを毎日食べることにしたらどうなるでしょう?もちろん、カロリーの摂取量は増えますし、普段の食生活の内容によっては脂質やビタミンEなどは過剰気味になってしまう人もいます。

ですので、例えば間食にスナック菓子や洋菓子を100kcal以上食べている方が「普段の間食100kcal分をナッツ100kcal分に置き換える」のであれば、今よりも太ることなく効率的に栄養摂取をしながら、ナッツを楽しむことができると言えます。

冒頭にお話した、検索ワードを見ていて気になったのは「ナッツ ダイエット」という検索ワードです。「ダイエット中にナッツを食べても良いか?」という意味なら種類や量を調整すれば、効率的な栄養摂取で良いかと思いますが、「ナッツでやせる!」という意味ならそれは残念ながら効果は期待できません。
3食栄養バランスの良い食事をすることをもちろん前提とした上で、自分の好きなナッツの特徴や、いつも食べている粒数をチェックしてみましょう!



【参考文献】

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