食事から貧血を予防しよう!

2012/08/05 掲載

ご質問

子どもも親も貧血気味です。
食事に問題があると思うのですが、貧血対策のレシピを教えてください。


親子で貧血、特にお子さんの貧血はとても気になりますね。
実は日本で貧血の方は年々増えています。 どんなことに気をつければ貧血を予防できるのでしょうか。
今回は、貧血の原因と食事からできる貧血対策をご紹介します!

貧血って何?

血液中にあるヘモグロビンの量が少ない状態を貧血と言いますが、 ヘモグロビンは体内に酸素を運ぶ働きをする為、貧血になると全身が酸素不足になります。

その為、頭痛・めまい・疲労・肩こり・消化不良が起きたり、 顔色が悪くなる、イライラする、といった症状が現れます!
貧血の大部分は、このヘモグロビンの材料である“鉄分”が不足する 鉄欠乏性貧血です。
 

大人と子どもの貧血の特徴と対策

ただ貧血と言っても、成長期の子どもと大人では対策の視点が少し異なります。

≪成長期の子どもの貧血対策≫
成長が著しいうえ活動量も多いため、鉄分が不足しがちです。
幼児期以降(満1歳~)は特に味覚も発達し偏食が始まる時期でもありますね。
幼稚園や学校の給食は栄養バランスもしっかり考えられていますので、 貧血対策の強い味方です。
お子さんには給食を残さず食べるよう伝えておきましょう。

もちろん、家庭でもバランスの良い食事を意識し、また鉄分を多く含む食材もしっかり取り入れることが大切です!
食事以外でも、鉄分強化されたおやつもありますので利用するのも良いでしょう。
 

タニタの社員食堂の実際のメニュー

≪成人(大人)の貧血対策≫
現代人の食生活が多様化したこともあり、鉄分の日本人の平均的な摂取量は必要量の約半分しか摂れていません。

また、体内で鉄分を吸収し血液を作るためには、鉄分以外にもたんぱく質・ ビタミンB6・ビタミンB12・葉酸・ビタミンC・銅などが必要不可欠。 これらを充分に摂るには、食事全体のバランスアップが重要です!

まずは第一ステップとして3度の食事で「主食」「主菜」「副菜」を整えましょう。

 

◎バランスの良い食事については「タニタ社員食堂レシピ」で紹介しています。
また、検索機能が便利なモバイルサイト「タニタ社員食堂レシピ」(会員制)も ありますので、ぜひご活用くださいね。

モバイルサイト「タニタの社員食堂」
モバイルサイト「タニタ社員食堂レシピ」

 

貧血予防にオススメの食材

さて、いよいよ貧血対策のためのオススメ食材や組み合わせ例、調理例をご紹介します。
 

■オススメ!鉄を多く含む食材と組み合わせ
鉄分には2種類あり、それぞれ特徴が違います。

◇ヘム鉄◇
腸で吸収されやすいのが特徴、ただしレバー類は摂り過ぎにご注意を!
レバー類、あゆ、あさり、しじみ、いわし、かつお、さんま、ししゃも、煮干しなど。
ヘム鉄を多く含む食品

◇非ヘム鉄◇
腸での吸収率はヘム鉄より劣るものの、他の栄養素も豊富で日常的に摂りたい食品です。
ひじき、大豆・凍り豆腐、納豆、きなこ、ゆば、豆乳、味噌、ほうれん草、切干大根など。
非ヘム鉄を多く含む食品


■鉄分の吸収率アップ!組み合わせ例
◇ビタミンCと一緒に◇
ビタミンCは鉄を吸収率をアップさせてくれる貧血解消の味方。

ヘム鉄、非ヘム鉄ともに有効です!

例1.さんまや生がきにレモン汁をかける
例2.豆腐サラダにトマトを添える
例3.ひじきのサラダにゆずの果汁をかける

◇お酢や香辛料・梅干しを使用したお料理に◇
酸味は胃粘膜を刺激し胃酸の分泌を高めます。鉄分の吸収率もグンとアップするので、是非お試しください。

例1.いわしのフライ、バルサミコソースがけ
例2.豚レバーの酢豚風
例3.切干大根の梅酢和え

◇組み合わせに不向きな食品◇
鉄の吸収を妨げるタンニンを含む食品もあるので注意しましょう。

例.食前食後の緑茶・コーヒー・紅茶など。
ほうじ茶やウーロン茶などならOK!


気を付けていても不足しがちな鉄分。
食事の組み合わせや調理の工夫ひとつで、吸収率は高められます。
今回ご紹介した貧血対策はご家庭で出来ることばかりなので、ぜひ参考にしてみてください。

ご家族皆さんが健康でパワフルに過ごせると良いですね!

 

※本コラムに記載されている情報は掲載日時点のものです。このため、時間の経過あるいは後発的なさまざまな事象によって、内容が予告なしに変更される可能性があります。あらかじめご了承ください。