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タニタの健康コラム

あなたの知識は古いかも?コレステロールの新常識

2019/05/14(火) 掲載

以前は「卵はコレステロールが多いから摂り過ぎに注意」と言われていたのに、最近は「卵は血中コレステロールには影響しないから大丈夫」と、異なる見解が出てきました。

また、コレステロールは運動を頑張っても、エネルギー源としては使われない脂質です。

 

「えーっ!?じゃあ今まで努力は無駄だったの?」

そんな皆さんのために、今回はコレステロールの新常識をお伝えしたいと思います。

コレステロールの食事制限は必要がないってホント?

健康づくりや生活習慣病予防のために、どんな栄養素をどれだけ摂取すれば良いかの目安として、国から「日本人の食事摂取基準」が発信されています。

当然、コレステロールの項目もあると思いきや、最新の2015年版ではコレステロールの目安がなくなりました。

なくした理由として、「コレステロールの摂取量は低めに抑えることが好ましいものと考えられるものの、目標量を算定するのに十分な科学的根拠が得られなかったため、目標量の算定は控えた。」とされています。

体内のコレステロールは食事からの摂取以外に70〜80%が肝臓で合成されます。また、細胞やホルモンの材料として使われるのですが、細胞の数や生まれ変わるスピード、ホルモンの分泌量などによって必要量が変わります。食事から同じ量を摂取しても腸から吸収される量も人によって異なります。つまり、個人差が大きいため食事による摂取量の上限を設定するのが困難というのが現状なのです。

卵は1日に何個食べても大丈夫?

表1 作図:タニタ
食品成分 重量 g 1回のめやす コレステロール mg
55 1個 231
うなぎ 100 1/2尾 230
鶏レバー 30 焼き鳥1本 111
ショートケーキ 60 1個 84
鶏むね肉/皮つき 80   69
牛サーロイン/脂身つき 80   69
豚ロース/脂身つき 80   58
イクラ 10 軍艦1個 48
たらこ 10 おにぎり1個 35
普通牛乳 200   24
ウインナーソーセージ 40 2本 23
バター 10   21

「摂取量の上限がない」と聞いて、「これから好きなだけ卵が食べられる!」と思った人もいるのではないでしょうか。

 

本来、コレステロールは、摂取量や必要量に応じて体内で合成する量が調整され、食事から摂り過ぎても影響はありません。ただ、体質などにより調整ができない人は、食事の影響で血液中のLDLコレステロール(以下LDL)値が基準を超えることや、基準内でも年々高くなることがあります。

 

表1は、コレステロールが多く含まれる代表的な食品です。これを見ると、卵が特に多いことが分かります。卵には、からだに必要なたんぱく質が含まれ、1日1個は食べてもらいたい食品です。過度に制限する必要はありませんが、LDLの値が高い人で、卵を1日2、3個と習慣的にたくさん食べている場合は、1日1個にして、数値が改善するかを確認することをオススメします

他の食品も習慣的に1回の量や頻度が多い場合は、気を付けましょう。

 

 

運動しても血中コレステロールは改善できない?

脂質は、からだを動かすエネルギー源となります。運動することで、食事から摂取した脂質やからだに蓄えられた脂肪をエネルギーとしてより多く使うため、肥満解消にも役立ちます。

 

ところが、コレステロールも脂質の一種なのですが、エネルギー源にならない種類の脂質なので、いくら運動しても使われて減ることはありません

では、本当に運動はコレステロールの改善に効果がないのでしょうか

 

ご安心ください。効果はあります!

コレステロールには、悪玉=LDL、善玉=HDLの2種類あります。実は、悪玉のLDLが高いだけでなく、善玉のHDLが低い場合もコレステロールの異常と分類されます。血液中にLDLが多いと、血管が硬く詰まりやすい「動脈硬化」を起こします。HDLは血液中のLDLを回収し肝臓へ運ぶ働きがあるので、動脈硬化の予防に重要な役割を果たしているのです。

 

動脈硬化は、心筋梗塞や脳梗塞といった重篤な病気を招く元凶です。動脈硬化のリスクをLDLとHDLの2種類のコレステロール値から計算で出すことができますので、ご自身の数値で試してみてください。

たとえ、LDLが基準内であっても、HDLが低すぎると動脈硬化のリスクは高くなります。ここで、運動することが無駄ではないことが分かります。

運動には、このHDLを増やす効果があるのです!LDLが高い人はもちろん、HDLの低い人も、ウオーキングなど軽い有酸素運動が改善に効果的です。ぜひコレステロールの改善に運動を取り入れましょう。

 

コレステロールを体外へ出す方法はあるの?

運動でHDLを増やしたとしても、肝臓でコレステロールが次から次へと合成されLDLとして血液中へ送られると、なかなか改善へのゴールが見えません。運動で使われないコレステロールですが、体外に出す唯一の方法があります。

それが、食物繊維!

消化液の一つである胆汁酸は、コレステロールを原料に作られています。脂っこいものを食べると腸へ出ていき体内に脂質を吸収する作用があります。
胆汁酸も脂質と一緒に再び吸収され体内へ戻ってくるのですが、この時に食物繊維をしっかり摂っておくと、胆汁酸を絡めて便と一緒に排泄してくれます。

食物繊維は野菜や海藻、きのこ類に多く含まれます。特に脂っこいものを食べる時にしっかり食物繊維を摂ることが、コレステロールを体外へ出すのには効果的なのです。

 

やっぱり肉より魚が良いの?

よく、肉より魚が良いといわれています。それは、食品に含まれる「あぶら」の種類の違いにあります。同じ脂肪でも、飽和脂肪酸を摂り過ぎるとLDLが高くなります。また、加工食品に多いトランス脂肪酸も飽和脂肪酸と同様の作用があります。反対に多価不飽和脂肪酸(n-3 系脂肪酸、n-6系脂肪酸など)を多く摂ると、LDLが下がります

 

図1を見ると、やはりLDLの改善には、肉より魚の頻度を増やすことは効果的です。それ以外にも「あぶら」の種類にも気を付けた方が良さそうです。

 

コレステロールはからだに必要な栄養素です。

コレステロールは高いと良くないというイメージが強く、からだにとって悪いものと思われている人もいますが、細胞やホルモン、消化液の原料になるなど、重要な役割を持っています。

食事の極端な制限は必要ありませんが、ご自身のコレステロールの異常がどこに原因があるのかを探って、改善できそうなものがあれば、まずは試してみる。そして、次回の健康診断の結果で改善されているかを確認するという作業を繰り返すことで、ご自身の生活習慣の課題が見えてきます。

また、コレステロールの多い食品には、たんぱく質も多いことから、歳をとって筋肉量が減ってきた高齢の方がむやみに控えることはおすすめできません。コレステロールの異常がある場合は、かかりつけ医にご相談ください。

 

※参考文献

日本人の食事摂取基準2015年版(厚生労働省) https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/0000041824.html

食品成分データベース(文部科学省) https://fooddb.mext.go.jp/

日本動脈硬化学会 http://www.j-athero.org/index.html

 

 

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