美と健康のカギ「糖類オフ」を始めよう!

2014/05/27 掲載

みなさんは普段の食生活で甘いものをどのくらい口にしますか?

「お菓子はそんなに食べないから大丈夫!」と思った方、例えばこのような食品をとる習慣はありませんか?

 

・菓子パン

・ジュース類やスポーツドリンク

・甘みのついたコーヒー・紅茶・加工乳など

・乳酸菌飲料・甘みのついたヨーグルト

・栄養ドリンク

 

これらを習慣的にとっているという方は、すでに糖類過剰な食生活となっている可能性があります。

 

糖類ってなに?

「糖類」は「糖質」と似た言葉で、栄養成分表示ではどちらも炭水化物として扱われますが、実際は異なる点があります。

糖類の分類に含まれないでんぷんやグリコーゲンなどの多糖類は甘みのないものが多いのですが、糖類(単糖や二糖類)は甘みを持つものなので、「甘みのある糖分は糖類」と覚えておくと良いでしょう。

 

※実際はオリゴ糖や糖アルコールなど甘みのある多糖類もあり、糖アルコールはカロリーを抑えた菓子類やダイエット食品によく使用されています。

 

なぜ糖類のとり過ぎはいけないの?

糖類(単糖類・二糖類)の大きな特徴としては、多糖類より体内での吸収スピードが速く血糖値を急激に上昇させる点が挙げられます。

 

急激に血糖値が上昇するということは、それを下げるためのホルモン「インスリン」の大量分泌につながり、体内に過剰となった糖分を脂肪に変えて蓄える作用を促すことになってしまいます。

つまり、糖類をとり過ぎることは、体脂肪を増やすことに直結し、肥満や生活習慣病を招いていることになるのです。

 

また、美容やアンチエイジングの観点でも、糖類のとり過ぎを是正していくことは大切なポイントと言えます。

老化を防ぐ抗糖化のポイント

 

甘いものは疲れた時のエネルギー補給やストレス解消に役立つものですが、美と健康をキープするためには、やはり糖分過剰はNG!ですね。

 

糖類の目安量はどのくらい?

糖類摂取の目安量は、厚生労働省の食事摂取基準では特に決められていません。ですが、WHO(世界保健機構)は、「糖類は1日の摂取カロリーの10%未満に抑えるべき」という指針を出しており、またこれをさらに厳しい「5%未満」にしようという新しい指針案も公表されています。

 

この背景には、世界的に深刻な健康問題である肥満が、新興国や発展途上国の経済成長によりさらに大きくなることへの懸念があるとされています。

 

この「糖類5%未満」の食生活を実践する場合、実際甘いものをどのくらいまでにしたら良いのでしょうか?

1日の摂取カロリーの目安量は年齢・性別・体格・生活活動強度により異なりますが、糖類5%未満の糖類オフを実践する場合は、こちらが目安量となります。

・1日の摂取エネルギーが2000kcalの方なら、角砂糖約6個分未満 (25g、100kcal分)

・1日の摂取エネルギーが1600kcalの方なら、砂糖で5個分未満 (20g、80kcal分)

 

こんな食品にご注意を!

あまり「あまいもの」と意識せずにとっているこんな食品にも、実はこんなに糖類を含んでいます。

 

食品名 含まれる糖類の標準量(角砂糖の個数で表記) 1日の糖類摂取目安量に占める割合(WHOの新しい指針案を基準にした場合)
メロンパン1個 3~4個分 50~60%
スポーツドリンク500ml 6~8個分 100~130%
炭酸飲料500ml 3~12個分 50~100%
オレンジジュース200ml 5個分 80%
コーヒー牛乳200ml 4個分 60%
飲むヨーグルト200ml 6個分 100%
栄養ドリンク100ml 4個分 60%
トマトケチャップ大さじ1 1個分 15%
めんつゆ三倍濃縮大さじ1 1個分 15%

※全て低糖・低カロリータイプではない一般的なものの標準量

 

例えば、「コップ1杯の飲むヨーグル」トや「500mlのスポーツドリンク」を飲んだら、すでに1日分の糖類をとってしまったことになります。

また糖類を含んでいるのは、スイーツや飲み物だけではありません。

ケチャップやめんつゆなど家庭でおなじみの調味料などにも、意外なほどの糖類が隠されているのです。

これからは料理の味付けにも注意が必要ですね。

 

ちなみに、生の果物など生鮮食品そのものに含まれる糖類はカウントする必要はありません。

砂糖やはちみつ、果汁などに含まれる糖分と、食品に添加される糖類が対象となります。

 

Let's 糖類オフ!

糖類は食品成分表示の必須項目ではないため実際の糖類摂取量を知ることは難しいのですが、まずは糖類の多い以下のような食品を他のものに置き換えることから始めてみましょう。

 

 

・フルーツジュースやゼリー⇒生の果物に

・スポーツドリンクやジュース類⇒水・お茶・レモン水などに

※発汗の多い時は水1Lに対し1gの塩を加えたものに

 

・市販のコーヒー牛乳⇒牛乳にコーヒーを加えたものに

・飲むタイプや甘みのついたヨーグルト⇒果物を添えたプレーンヨーグルトに

・市販のめんつゆ⇒濃い目にとった天然のだし汁、もしくは糖類の少ない顆粒だしに

・生地の甘い菓子パン⇒ドライフルーツやナッツ入りの食事パンに

 

 

このような工夫の積み重ねで、無意識にとってしまっている糖類を大幅に減らすことが可能となります。

もちろん、普段よく甘い菓子類を食べる習慣のある方は、それらを控えめにしていくことも大切です。

 

糖類は食品成分表示の必須項目ではないため実際の糖類摂取量を知ることは難しいのですが、加工食品の中には糖類の量が表示されているものもあります。

まずは普段よく食べる商品から「糖類チェック」をしてみることも良い方法ですね!

 

参考文献: 公益社団法人日本WHO協会ホームページ 糖摂取量の新ガイドライン案

 

※本コラムに記載されている情報は掲載日時点のものです。このため、時間の経過あるいは後発的なさまざまな事象によって、内容が予告なしに変更される可能性があります。あらかじめご了承ください。